文学部・文学科 │ 聖徳大学

2022年度・書道春季展のお知らせ

23.02.06

筆を持って笑顔の4年生(撮影時のみマスクを外しています)

毎年恒例の聖徳大学書道春季展が、
今年度は2月17日(金)~19日(日)の3日間、松戸市文化ホール・市民ホールで開催されます。

この書道春季展は、「卒業制作展」と「書道研究部展」を合同で開催するものとなっています。
「卒業制作展」は、文学科書道文化コース4年生の4年間の集大成の展示です。
書道文化コースでは、卒業制作として1人4点の作品に取り組むことになっており、
漢字・かな・篆刻(てんこく・印を彫ること)・調和体(漢字とかなを調和させて書くもの)の各書体の中から、
「古典臨書作品」と「創作作品」を含めて制作します。
「書道研究部展」の方は、書道研究部1・2・3年生の部員の作品を展示し、1年間の成果を発表します。

開催に先立ち、卒業制作を完成させた4年生のお2人、本間友貴奈さんと吉田純乃さんに、インタビューをしました。お2人は3年生の時に、書道研究部の部長と副部長も務められていました。

――卒業制作した作品について教えてください。
本間さん「篆刻、漢字の臨書、かなの臨書、かなの創作です」
吉田さん「漢字の臨書、漢字の篆書、かなの臨書、かなの創作です。漢字の臨書は蘇軾をとりあげました」

――どのようなところに苦労がありましたか。
本間さん「大変だったのは漢字の臨書です。字の華やかさと全体のバランスをとるのが難しくて、どちらかを意識すると、どちらかが崩れてしまうので……」
吉田さん「頑張ったのは、かなの創作です。かなの臨書で「関戸本古今集」をやったので、それを生かして、定家の歌を関戸本古今集風に書く、というチャレンジをしました」
本間さん「私も、かなの臨書で「一条摂政集」をやったので、その書体で紀貫之の和歌を書きました」
吉田さん「「一条摂政集」を取り上げたのは、本間さんが初めてだったので、(かな書道がご専門の)岩井先生は喜んでらっしゃいました」

部長も務められた本間さん

――お2人とも創作作品は和歌をとりあげたとのことですが、どのように和歌を選んだのでしょうか。
吉田さん「創作では、自分で書く字を一つ一つ選ぶので、字の並びで和歌を選びました」
本間さん「はじめは見た目で和歌を決めることが多いですね」

――ご指導いただいている岩井先生は、書かれている内容も大事にされる方ですよね。
本間さん吉田さん「(うんうん、とうなずく)」
本間さん「口頭試問が、自分が書いている内容を改めて学ぶ機会になりました」
吉田さん「小倉先生(ご専門は隷書をはじめとする中国書法)からも「内容聞かれるからね」とあらかじめアドバイスをいただいていました」

――書道研究部の活動を振り返っていかがですか。
本間さん「副部長の吉田さんに支えてもらっていました。自分一人ではできなかったと思います」

副部長として支えた吉田さん

――書道研究部は、かつて合宿をしていましたよね。
吉田さん「はい。今は、学内の体育館で通い合宿をしています」
本間さん「「ひたすら書く」という感じで、皆さんまじめなので、うるさくする人がいて困るといったことはありませんでした。そのあたりは助かりました」

――卒業制作を経て、今後について教えてください。
本間さん「4月からは販売職で働きます。就活では色々な企業をみましたが、やさしく対応してくださった方がいるここで働きたい、と思って決めました」
吉田さん「私は医療事務をやります。4月5月と周りが決まっていく中で焦り、7月の終わりにやっと決まりました」
本間さん「書の方も続けられたらいいなと思っていますが、要領のいい方ではないので、まずは仕事の方を頑張りたいと思います」
吉田さん「私たち2人とも、昨年の先輩(インタビュー記事はこちら)と同じように、吉田先生(2020年までご指導いただいた吉田洪崖先生)の会に入れていただいているんです。漢字の臨書など、卒業制作で取り組んでみて、まだまだやり足りないところがあるので、続けていきたいと思います。」

笑顔で話すお2人の姿から、充実した4年間だったことがうかがえました。
4年生の皆さんの力のこもった作品を、どうぞご光臨・ご高覧下さいますよう、お願いいたします。

開催に先立って行われた口頭試問の様子

【お知らせ】
聖徳大学 書道春季展
 ◇文学部書道文化コース卒業制作展
 ◇書道研究部展
   会期:令和五年二月十七日(金)~十九日(土)
   会場:松戸市文化ホール四階・市民ホール
    ※入場無料

昨年度の様子

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