文学部・文学科 │ 聖徳大学

RE科目「文豪を訪ねてⅠ」報告②

22.07.25

(ブログ内の写真は、撮影時のみマスクを外しています)

「日本一楽しく学ぶ」をコンセプトに開発された、聖徳大学文学部の体験型授業、
RE科目(REとは、Reality Experience:人生におけるとても貴重な本質的体験という意味)」のご紹介です。

RE科目「文豪を訪ねてⅠ」ではこのほど、2回目の学外授業として、東京都新宿区早稲田界隈の文学散歩を楽しみました。

まず、訪れたのは漱石山房記念館です。ちょうど「漱石のミチクサ ―『道草』草稿を中心に―」展が開催中でした。
漱石先生の実体験を題材にした長編小説『道草』は自伝的ともいえる内容で、漱石文学を考えるうえで避けて通れない作品です。

漱石先生と記念写真①

会場には、この作品の登場人物やあらすじを紹介したうえで、草稿(下書き)、定稿(新聞社に渡した原稿)、掲載された新聞紙面、初版本が並べられていました。小説ができあがるまでの過程を一望できる展示です。
特に草稿には文字の挿入、塗りつぶし、インクのしみ、原稿用紙の端に書かれた英単語など、漱石先生の息遣いが感じられるような生々しさです。
また、文学館には先生の書斎の再現、書簡や直筆原稿、先生が使っていた長襦袢(じゅばん)なども出品されていて、文豪の世界を堪能することができました。

漱石先生と記念写真② 漱石先生は小柄だったようですね。

この後、早稲田大学を訪れました。坪内逍遥先生ゆかりの演劇博物館前で記念写真を撮った後、昨秋オープンしたばかりの国際文学館(村上春樹ライブラリー)へ。事務長の西尾昌樹さんが丁寧に案内をしてくださいました。

演劇博物館前にて

世界中、さまざまな言語で刊行されている村上さんの本、村上さんの集めた多くのレコード、村上さんが20歳代で経営していたジャズ喫茶のピアノやいす。村上文学を世界文学の視野で考える本棚もあります。

特に学生たちが喜んだのは、1階から地下1階へ下る階段です。まるで、日常の世界から、村上文学という異界へと入っていくような体験ができ、その不思議な魅力を思い出していました。

日本の近代文学を代表する文豪と、国際的に活躍する現代作家。文学の世界の奥深さに触れた1日になりました。

【お知らせ】
聖徳大学所蔵名品展「百人一首とかるた ~書・描・遊~」

会  場 : 聖徳大学 8号館1F 企画展示ギャラリー
会  期 : 令和4年7月11日(月)~10月15日(土)
時  間 : 9:00~17:00(休館:日曜日・祝日と学業日程による休業日)
観覧料  : 無料

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