文学部・文学科 │ 聖徳大学

140字の題詠

21.03.01


(日文コース4年生の方がイラストを描いてくれました)

聖徳大学文学部では、学びの扉を開くためのオムニバス形式の授業があります。
今回は、「日本文化入門」という科目から、「140字の題詠」を紹介したいと思います。
「題詠」とは何か、「140字」の意味とは何か、担当の諸井彩子先生にお聞きしてみましょう。

――「日本文化入門」とはどのような授業ですか?
日本文学に関わる研究をされている先生方のオムニバス授業です。
古典文学、近代文学、語学、比較文学、とそれぞれ専門分野が違いますから、さまざまな切り口から日本文化を捉えて理解を深めることができますよ。

――「題詠」とはどのようなものですか?
「題詠(だいえい)」とは、和歌の創作方法の一つです。作者の実体験とは関わりなく、あらかじめ与えられた題によって詠むもので、平安時代に確立しました。
女性歌人が男性の恋心を詠んだり、男性歌人が捨てられる女性の恨みを詠んだり、ということもあるんですよ。

――今でいう「大喜利」のような和歌の詠み方があるのですね?
はい、高校の古典で習う『伊勢物語』や『源氏物語』にはそのような場面が出てきませんが、実際には多くの題詠が残されています。

――たとえば、どんなものがありますか。
「百人一首」には題詠がたくさんあります。
・忍ぶれど色に出でにけりわが恋は物や思ふと人の問ふまで(40・平兼盛)
・恋すてふわが名はまだき立ちにけり人知れずこそ思ひそめしか(41・壬生忠見)
この2首は、「天徳四年内裏歌合」という和歌のイベントの「トリ」に、「恋」のお題で登場したものです。
甲乙つけがたい優れたできばえに、語り継がれる名勝負となりました。

――ちなみに、どっちが勝ったんですか?
それは、授業でのお楽しみです(笑)。
そのほかにも、
・わが袖は潮干に見えぬ沖の石の人こそ知らね乾く間もなし(92・二条院讃岐)
という和歌は、「石に寄する恋」というお題で詠まれたものです。「石によって恋心を表現する」という難しいお題をうまくこなし、「沖の石の讃岐」と呼ばれるほどの絶賛をうけました。

――今回の「140字の題詠」とはどのようなものですか?
「忍ぶ恋」や「片恋」といった恋の題のもとに、学生の皆さんに作品を創作してもらいました。
140字というのは、Twitterの文字数制限と同じで、学生の皆さんにとって身近な長さだからです。
もちろん、和歌と同じ5・7・5・7・7で作ってもかまいませんし、140字まるまる使ってもかまいません。
皆さん、老若男女、はては人間ではない存在にまでなりきって、恋心を表現してくれています。
作品は全て授業内で学生の皆さんが読み、いくつか優れた作品を選んでもらいましたので、ここでご紹介したいと思います。

題「忍ぶ恋」→クリックすると別のウィンドウが開きます
題「片恋」→クリックすると別のウィンドウが開きます
フリー題(学生自身が題を設定)→クリックすると別のウィンドウが開きます

この「日本文化入門」の授業は、2021年度も6人の先生方のオムニバス形式で開講される予定です。
それぞれの先生方が、どのような授業を展開されるのか楽しみですね。
本ブログでも、随時ご紹介していきますよ。
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<聖徳の温かい特待制度> 聖徳大学文学部は、得点基準型特待制度となっており、合格基準点を超えて、2科目で70%以上(合計得点140点以上)の受験生は、人数制限なく、特待生となります。温かい雰囲気の文学部らしい「とても温かい特待制度」となっています。特待生は以下の3種類となっています。

B特待2科目で70%以上(合計得点140点以上)→授業料半額特待

A特待2科目で80%以上(合計得点160点以上)→授業料全額特待

S特待2科目で85%以上(合計得点170点以上)→授業料全額・施設費全額特待

*特待制度は原則4年間継続されます。(入学後、成績不良の場合は継続されない場合もあります)

*共通テスト利用型の場合は、自己採点でおおよそ自分の得点がどの特待になるのかを把握した後で、出願することもOKです。

英検などの英語の外部試験を利用して、「英語」科目の得点を保証します。準2級:70点、2級:80点、準1級:100点英語の外部試験の得点保証制度を利用すると、特待生により近づきます。実際に受験した英語の点数が保証点より高い場合は高い得点を、英語の点数が低くても保証点で合否を判定する、とても安心な制度です。英語の英検・G-TECなど外部試験の合格、得点をお持ちの方はぜひご利用ください。

聖徳大学文学部の温かい雰囲気と充実した教育環境の中で、大切な大学生活4年間をお過ごしください。皆様と共に勉強できることをとても楽しみにしております。

聖徳大学文学部一同

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