文学部・文学科 │ 聖徳大学

ゼミ紹介第5回:桑原ゼミ(歴史文化コース)

20.08.31

第5回は歴史文化コースの桑原ゼミを紹介していきます。
桑原規子先生は、美術館の学芸員を経て、2003年から聖徳大学で教鞭をとられています。
日本の近代美術、特に版画の研究を中心に行い、著書『恩地孝四郎研究:版画のモダニズム』(2012)で倫雅美術奨励賞を受賞、2016年にはNHKの日曜美術館にも出演されました。

国内外で行われる美術展の企画に協力されることも多く、今年(2020年1月)は栃木県立美術館で開催された「山田耕筰と美術」展のカタログにエッセイを寄稿されています。

授業では、日本の絵画、彫刻、建築、工芸、デザインなどを見ながら、その作品が生み出された時代の社会や文化、人々の生活について講義を行っておられます。また他国の芸術作品との比較を通して、日本文化の特質とは何かを教える授業も担当されています。
RE授業や文化財実地研修などでは、毎年学生を美術館や博物館に引率してくださっています。

それでは、桑原先生にゼミの特徴を聞いてみましょう!

桑原ゼミではどのようなことが学べますか?
私のゼミでは、特に美術に特化せず、近代文化全般を視野に入れて、学生の興味がどこにあるのかを重視します。もちろん私の専門は日本の近代美術なのですが、学生が主体的に調べ、研究を進める上で興味のないテーマで学習を続けるのは難しいので、学生自身に自分の研究テーマを選んでもらうようにしています。私の方から気づかれないように誘導することもありますが(笑)。結果的に美術だけでなく映画・演劇・音楽・服飾など幅広いジャンルの本を読むことになり、それが私自身の興味の幅も広げてくれています。

過去の卒業論文のテーマ
卒業論文のテーマも多岐にわたります。たとえば、演劇関係としては「帝国劇場の研究」「宝塚歌劇団のレビューに関する研究」、映画関係としては「映画と活動弁士」「占領期における日本映画」、音楽では「日本におけるオーケストラの成立」「近代日本におけるフランス音楽
の受容」などがありました。このほか、「婦人雑誌からみる洋服の普及」「明治期における元禄ブームの研究」「大正期を中心とした銘仙の流行」「モダンガール論」「江戸の化粧」など女性文化に関わる卒論も多いですね。
もちろん中心となるのは日本の近代美術を取り上げた卒論で、「太平洋戦争期における作戦記録画について」や「近代日本のポスターについて」のほか、黒田清輝、菱田春草、宮本三郎、木村伊兵衛、ビゴーなど個人作家について調べたものも数多くありました。研究室で保管している卒論を見るたびに、卒業していった学生の顔を思い出します。

桑原ゼミ生のコメントも見てみましょう。

桑原先生ってどんな人ですか?
4年生 Aさん
桑原先生は生徒の思いや考えを真剣に聞いてアドバイスをくださる先生です。大学4年間で授業や卒論、進路と思い悩むことがあると思います。ですが、自分の考えを否定せず受け入れ尊重してくれます。そのため自分で決めたことを最後まで諦めず挑戦させてくださります。

4年生 Kさん
ここだけの話、桑原先生は“歴史文化コースのお母さん”と言われている程、学生の間では親しまれています(笑)。そのため、そんな桑原先生の優しさがゼミにも浸透し、アットホームな雰囲気の中で研究に没頭しています!

ゼミ生からの桑原ゼミおすすめポイント
4年生 Aさん
卒論のテーマで悩んでいても大丈夫です。先生が種を蒔いてくれます。自分がやりたいことに迷子になったとしても共に歩んでくれます。また、日本画、西洋画だけでなく色んな視点から美術を学ぶことができます。

4年生 Kさん
ゼミには4人の学生が所属していますが、各々が自分の興味にあわせて美術・造形に関する研究を進めています。今年はフランス人浮世絵師ポール・ジャクレーについての研究や江戸時代の化粧法を現代と比較する研究など、一人ひとり違ったテーマに取り組んでいます!自分の研究にこだわりをもって取り組めるため、非常にやりがいがあり、充実感をもてます。

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