文学部・文学科 │ 聖徳大学

図書館情報コース推薦図書①

20.04.06

【新入生・高校生向け】
・埜納タオ『夜明けの図書館』(双葉社)Kindle版あり →Amazon
3年もの就職浪人の末に、難関の暁月市立図書館の司書に採用された葵ひな子の成長物語。新米司書として苦労しながらも、レファレンスの依頼をとおして、利用者に学びながら研鑽を積む日々がリアルに描かれている。ライブラリー・コミックが出版される日がくるとは、ああ・・・夢のよう。図書館は今が一番面白いのかもしれない。2011年に第1巻が出て、2019年までに6巻まで刊行。図書館概論、図書館情報資源概論、図書館サービス概論、情報サービス論、情報サービス演習、児童サービス論のための必読書。(推薦者:村山隆雄先生)

・リサ・パップ著/菊田まりこ訳『わたしのそばできいていて』(WAVE出版) →Amazon
図書館は読書好きな人の場所って思ってませんか?この本に出てくるのは字を読むのが苦手で本なんて大嫌いな女の子。図書館は何ができるでしょう?原題は“Madeline Finn and the Library Dog”。 図書館サービスの豊かな展開を感じるのにとても良い絵本だと思います。この本を気にいった方はLibrary DogやR.E.A.Dプログラム、読書介助犬などの用語を調べてみましょう!(推薦者:片山ふみ先生)

・猪谷千香著『つながる図書館: コミュニティの核をめざす試み』(ちくま新書)kindle版あり →Amazon
全国の公共図書館のさまざまな取り組みを紹介。千代田図書館から海女町図書館(島根県)まで。都市やその郊外だけでなく、地方や離島でのサービス事例を紹介。図書館情報学の専門家ではない著者のジャーナリストならではの視点で、近年の公共図書館サービスの潮流を分析したとても読みやすい一冊。これから図書館を学ぶみなさんへ。(推薦者:石井大輔先生)

【在学生向け】
・レイ・ブラッドベリ『華氏451度』宇野利泰訳(早川書房, 2008) →Amazon 新約版はこちら
主人公ガイ・モンターグが生きる世界では、情報は壁の大型スクリーンと耳にはめ込まれた小型ラジオ受信機から与えられるだけである。本を読むことは禁じられ、人々は自ら考えることを放棄している監視社会である。モンターグは本を焼くことが仕事の「焚書官」だが、近所に住む少女クラリスと出会い、ことばを交わす。「あんたが燃やした本のうち、どれか読んだことがあって?」「あんた幸福なの?」モンターグの心はざわつき始める。ブラッドベリは、米国で「マッカーシー旋風」に危機感をもって本書を書き上げたといわれているが、テレビ批判として読むこともできる。図書館概論で学ぶ「知る権利」「図書館の自由」を考察するための必読書である。余力のある人は、ジョージ・オーウェル『1984年』新庄哲夫訳(早川書房, 1972)もお薦め。主人公のウェスティン・スミスは真理省に勤めている。さて、その仕事は? 監視カメラが多用される超監視社会でスミスの運命はいかに? 怖いのを読むのが好きな人にもお勧め。(推薦者:村山隆雄先生)

・宮崎駿『本へのとびら』(岩波新書1332) →Amazon
ジブリでおなじみの宮崎監督によるオススメ岩波少年文庫50冊のレビューおよびそれらにまつわるエッセイ。この本を推薦する理由は紹介されている本が良書だからとかいうのではありません。多様な児童資料(アニメ、漫画、児童文学)に通底する何かを感じてほしいという思いで選びました。とても読みやすいですよ。(推薦者:片山ふみ先生)

・福井健策著『18歳の著作権入門』(ちくまプリマー新書) →Amazon
Twitter、Instagram、YouTubeなどのSNSをはじめ、インターネットで公開される多様な情報(著作物)を気軽に利用することができる情報共有社会。この社会では、得られた情報から着想して新しい創造(情報発信)につなげることが要点となります。でも、その著作物利用は大丈夫?
盗作やその疑惑、不適切な引用…。著作権とは何か、著作権を理解する第一歩としてとてもわかりやすい入門書。(推薦者:石井大輔先生)

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