文学部・文学科 │ 聖徳大学

日本語・日本文学コース中間発表

23.10.23

日本語・日本文学コースでは、9月5日・6日の2日間で中間発表が行われました。
日本文学と日本語学に関する力のこもった発表と議論が続きました。

4年生の皆さんは、先生方と後輩の3年生を前に、資料を用いながら卒論の現状と今後の見通しについて発表し、コースの先生方からの質問に答えていきます。
日頃指導を受けているゼミ担当の先生以外からも、たくさんのアドバイスがいただける、とても貴重な機会となりました。

古典文学の分野では、『古事記』の神話に描かれる世界を扱ったものから、百人一首歌人である猿丸大夫の謎を解くもの、説話文学に見られる異類婚姻譚や鬼について調べたもの、『平家物語』に登場する熊谷直実の描かれ方の時代変遷に注目するなど、個性的なラインナップとなりました。特に近世文学の卒業論文はラインナップが幅広く、遊女や男色を扱ったものなど、これまでにない学生の皆さんの興味関心の広がりを感じます。
近代文学では、夏目漱石や川端康成谷崎潤一郎といった文豪たちから、村上春樹や小川洋子など現在活躍している作家まで、意欲的な作品が多くみられます。
日本語学の分野では、方言の調査研究はもちろんのこと、学校における方言教育のあり方を探るもの、各地域のアンテナショップでの言語景観(お土産店で使われている「おいでやす」「めんそーれ」など言葉がその例です)という新しい分野の研究が目を惹きました。

昨年に引き続き、充実した発表揃いで、先生方との議論は大いに盛り上がりました。
聖徳大学文学部の日本語日本文学コースでは、日本文学と日本語学をどちらも深く学ぶことができます。これまでの深い学びを生かして、4年生それぞれが、対象となる作品を深く読み込んだこと、あるいは真剣に言葉の調査分析を続けたことが伝わってくる発表となりました。

3年生の皆さんも示された資料を見ながら、真剣に発表を聞く姿がみられました。
先輩の発表を聞くことで大きな学びがあったことでしょう。
来年は皆さんが発表する番。今年度以上に充実した発表を期待します。

卒論提出まであと2ヶ月ほどとなりました。
この中間発表で明らかになった課題を一つ一つこなし、充実した卒業論文が完成することを期待しています。

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