文学部・文学科 │ 聖徳大学

RE科目「戦国大名」報告

23.01.09

日本一楽しく学ぶ」をコンセプトに開発された、聖徳大学文学部の体験型授業、
「RE科目」(REとは、Reality Experience:人生におけるとても貴重な本質的体験という意味)のご紹介です。

RE科目「戦国大名」は、小田原城を本拠として関東一円を支配した北条氏(後北条氏)を中心に、戦国時代の大名と城について学んできました
学外授業では、小田原城と周辺の遺構を訪れ、授業での学びを振り返りました。担当は、歴史文化コースの黒須利夫先生と藤井崇先生です。

私たちが知っている小田原城の天守閣は、実は江戸時代に築かれたものです。戦国時代の小田原城の中心部は、現在の天守閣の裏山にあたる八幡山の上に築かれました。学外授業では、まず江戸時代の小田原城(小田原城趾公園)を見学し、その後で戦国時代の北条氏小田原城跡(八幡山古郭)を訪ねました。

小田原城趾公園では、馬出門(うまだしもん)から銅門(あかがねもん)という、本来の登城ルートで入城しました。銅門は特別公開がなされており、銅門内部に入ることができました。内部では小田原評定(豊臣秀吉と戦うか否かを話し合った、北条氏の重臣会議)の場面が再現されており、皆で評定に参加しながら写真を撮りました。(写真①・②)

本丸に入り、天守閣の前で集合写真を撮りました。本丸公園にはサルもいます。(写真③・④)

その後で、今回の学外授業の主目的である、戦国時代の北条氏小田原城の景観を探るために公園の裏山を登ります。北条氏小田原城の主郭(本丸)があった県立小田原高校の隣を抜けながら、「小峯御鐘ノ台大堀切」に向かいます。
戦国時代の城は、その外郭に空堀と土塁をめぐらし、総構(そうがまえ)と呼ばれる防禦施設を備えているものがありました。小田原城の総構は総延長9㎞にも及び、当時の全国最大規模を誇っていました。このことから、難攻不落の城とも呼ばれています。

「小峯御鐘ノ台大堀切」は小田原城総構の一部で、戦国時代当時の姿をよく残す貴重な遺構です。現地に行ってみますと、幅20~30m、深さ10m以上、堀の角度は50~60度という空堀がおよそ250mにわたって現存していました。現存する空堀としては、全国でも最大規模です。皆で一緒に、城攻めをする戦国時代の兵となった気分で、空堀の底を歩きました。(写真⑤)

今回の学外授業はあまり天候に恵まれませんでしたが、予定通りに踏査を進めることができました。夕刻ようやく晴れ間が出てきた頃に、小田原駅前で小田原城天守閣を背景に記念写真を撮影して解散となりました。途中には少しの山登りもあって疲れましたが、充実した一日となりました。(写真⑥)

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