文学部・文学科 │ 聖徳大学

英語・英文学コース口頭試問

21.02.08

1月23日に、英語・英文学コースは卒業論文の最終口頭試問を開催しました。
その中からいくつか紹介してまいります。

ディズニー作品の「悪」の概念を多面的な視点から考察するため、ヴィランズ(悪役)の代表格マレフィセントの登場する映画3作を評論しました。「眠れる森の美女」(1959年)ではマレフィセントの悪事だけ描かれていた一方、「マレフィセント」(2014年)で奥行きのある物語に改変し、一躍人気のダークヒーローへと再注目されました。娘と母の葛藤を描いた異色コメディ「ディセンダント」(2015年)では、主人公マルの成長を引き立てる役としても持ち味を残していました。後の2作品は2010年代の近い時期に作られ、悪人でも善人に変われる成長物語と評価したところが新鮮でした。

週刊少年ジャンプで男子バレーボール部の群像劇を描いた人気漫画「ハイキュー!!」の魅力を語り、北米で販売されているコミックやDVD字幕の翻訳についても扱いました。今どきの男子高校生がしゃべりそうなセリフを訳すとき、感情むき出しのくだけた言葉づかいをどうやって英語に載せたらいいか考えさせられる報告でした。

J. K. ローリング作のハリー・ポッターシリーズ全7作品の中から、第4作目『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』と第5作目『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』の2つを取り上げ、ハリーとダンブルドア校長、ハリーとシリウス、ハリーと親友2人(ロンとハーマイオニー)の3つの関係性それぞれに宿敵ヴォルデモートの復活が与えた影響について論じました。

完全オリジナルの創作小説 “The Earth”:「再生」をテーマにした物語を英語で書きました。未来の地球を舞台にして、温暖化によって荒れ果てた地球の再生と自分の記憶探しを目的に旅に出た少女の物語です。発表した本人によると「ずっと短編ばかり書いていましたが、今回長編の創作に初めて挑戦した」とのことでした。

例年のとおりスーツ着用ですが、新型ウィルス感染防止策による緊急事態宣言が発令中だったので、リモート会議で最終発表と質疑応答を進めました。大学生活最後の1年で、新たな生活様式に適応しながらの就活など、戸惑いも多かったと思いますが、例年にも増して意欲的な卒業論文と卒業制作が提出されました。4年生の皆さんは、本当におつかれさまでした。

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