文学部文学科

「おみくじ」レポートで運試し

19.03.11

桜、富士山、紅葉……色とりどりの紙にプリントアウトされたレポートの数々。
一体何の授業のレポートなのでしょうか。

それにお答えする前に、少し考えてみていただきたいことが。

現在、私たちの日常生活の中で、「和歌」に触れる機会というのは、とても少ないですね。
でも皆さんが寺社を訪れた際に引くおみくじ。
「大吉」「吉」「凶」、ついついそこに目がいきがちですが、
あのおみくじに和歌が書かれていること、多くありませんか。

たとえば。
菅原道真をまつる天満宮系の神社は、おみくじにも菅原道真の和歌が。
明治神宮のおみくじには、明治天皇と昭憲皇太后の和歌が書かれています。

聖徳大学文学部の授業「日本古典文学の基礎」は、変体仮名(くずし字)を身につける科目です。
春学期から秋学期まで学んできた集大成として、
変体仮名で書かれた『百人一首』の和歌を一首ずつ担当し、
自分の担当の歌の翻刻(変体仮名を現代のひらがなに直すこと)・現代語訳・コラムをつけるというレポートが課されます。
そのコラム部分として求められるのが、いわゆる「おみくじ」なのです。

・母親から受け継いだ才能を発揮させた「大吉」の歌
・山荘での美しい風景を詠んだ「大吉」の歌
・袖が涙で濡れる苦しい「大凶」の恋の歌

などなど、学生の皆さんが、自分の担当歌の詠まれた状況を考え、
独自に吉凶を当てはめたり、解説を加えたりしています。

とはいえ、何のお手本もなしに、いきなり「おみくじ」型のコラムを書くのは大変困難。
やはり何らかのお手本が必要になります。
実はそのお手本になっているのが、前年に履修した先輩方が提出した「おみくじ」なのです。
学生の皆さんは、先輩方が書いた「おみくじ」をランダムに引き、
同じように工夫して、自分なりの「おみくじ」を作る。
そしてそれが、次の年の後輩のお手本の「おみくじ」となる……。

今年の学生の皆さんの、色とりどりの力作「おみくじ」。
それをお手本として手にするのは、今この記事を読んでいるあなたかもしれません。

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