文学部・文学科 │ 聖徳大学

2018年度卒業論文口頭試問①

19.03.04

卒業論文はは書いて提出しただけでは終わりません!提出後に待ち受ける最後の難関が口頭試問なのです。
本日は日本語・日本文学コース、図書館情報コース、歴史文化コース、3コースの口頭試問の様子を紹介します!

【日本語・日本文学コース】
日本語・日本文学コースは、1月23日に卒業論文の口頭試問を行いました。

「どんなことを言われるのだろう……」
1人1人緊張の面持ちで教室に入り、
先生方からの質問・指摘に答えていきます。

誤字脱字・全体のレイアウトといった細かなものから、
全体の構成、先行研究との関係、表現や考察の妥当性、といった、
内容に深く関わるものまで、たくさんの質問が飛び交います。

今年の卒業論文のラインナップは、
『源氏物語』宇治十帖の人間関係を考察するもの、
夏目漱石『門』の夫婦のあり方を探るもの、
岡本かの子『家霊』から働く女性の生き方に言及するもの、
村上春樹『羊をめぐる冒険』の「やれやれ」という語に注目するもの、
などなど、意欲的なものばかり。

先生方は「今年は粒ぞろい」と高評価。
これは、4年生の皆さんが、作品と真っ正面から対峙し、
自分なりの視点で読み解いていった成果といえるでしょう。

後輩の皆さんにも、
この先輩方のレベルをキープ、あるいはさらに越えていくような卒業論文が提出できるよう、
努力を重ねていってほしいというのが、日本語・日本文学コースの希望です。

【図書館情報コース】
図書館情報コースの卒業論文口頭試問は発表会形式で行われています。
学生は10分間研究の目的や方法、結果等について発表し、教員陣からの質疑に応えます。

複数の図書館の児童スペースをスケッチしながら活用のされ方をメモし、安全な家具やスペース配置を考察した研究や、
図書館での電子書籍サービスが日本で普及しない理由を米国の状況と比較しつつベンダーへのインタビューを通して制度と人間の意識の両面から明らかにした研究、
100名を超えるアンケートから読書がコミュニケーション能力と性格に与える影響を分析しネガティブな影響の可能性をも見出した研究など、
テーマ、方法論、結論がユニークで新規性の高い研究が多く見られました。

一人一人が自分のやりたいことをみつけ、貫徹できたことを嬉しく思います。
テーマ選定、文字数との戦い、自分の言葉にする難さ、いろんなハードルを乗り越えた経験は卒業後の人生にもきっと役立つことでしょう。

それにしても、次々と登場する学生と教員の真剣勝負、両者ともにエネルギーを使い切った1日でした。

【歴史文化コース】
歴史文化コースは1月30日に口頭試問をおこないました。
歴史文化コースでは、主査・副査が、歴史、考古、美術史、民俗学の異なる専門領域の先生が担当します。
これまで指導してきた主査とは違う専門領域の先生からの質問にきちんと答えることができるのか、学生たちはとても緊張した面持ちでのぞみました。
今年の歴史文化コースの卒業論文は、鶴岡八幡宮放生会について、孝明天皇と攘夷論、竪穴式住居の復元的研究、婦人雑誌に見る洋装の普及、贈答される晴れ着の分析、といった、多様で知的好奇心にみちたものとなっています。
実は、専門の違いはありながらも、徹底した史資料との対話を通し考えを作っていく過程はどれも同じです。
当初は不安な学生たちも、一次史資料との対話で鍛えた時間をもとに答えていき、口頭試問を終える頃には誇りと達成感に満ちた表情になっていましたよ。
この卒業論文に向け悔しさも嬉しさも詰まった時間は、今後の学生たちの新たな一歩を生み出す強い基盤になっていきます。
教員一同、学生たちのさらなる活躍を祈念してとじられた一日でした。

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