文学部・文学科 │ 聖徳大学

日本語・日本文学コース口頭試問

21.02.08

日本語・日本文学コースは、1月25日にオンラインで卒業論文の口頭試問が行われました。
1人ずつ、オンライン上の試問室に入り、主査・副査の先生を中心に、コースの先生全員から質問や指摘を受け、それに答えていきます。
先生方もこの日のために、学生たちの力のこもった卒論を丁寧に読み込んできましたので、時には、鋭く厳しい指摘を受けることもあります。
学生も教員も熱いやりとりを重ね、口頭試問終了後には、晴れやかな顔で記念撮影をしました。

今年の卒業論文は、日本文学の長い歴史を反映するかのように、奈良時代に成立した『古事記』から、戦後の川端康成の作品までと、実に1200年以上にわたる幅広いラインナップとなりました。

ジャンルの幅広さも特徴的です。
『源氏物語』の現存する最も古い絵画化である『国宝源氏物語絵巻』や、浮世絵に見られる『源氏物語』のパロディ、挿絵も可愛らしい江戸時代の黄表紙、浄瑠璃作品である『曽根崎心中』というように、絵画や舞台芸能に踏み込んだ卒論がみられました。
『枕草子』の論文では、四季の衣装に注目し、春や秋を好む人の多い平安時代にあって、「夏が好き」という清少納言の個性が明らかになりました。
また、『古事記』の桃をめぐり、『日本書紀』と比較しながら古代中国の書籍の影響を明らかにする論文、あるいは、古代中国の英雄が日本文学ではどのように表現されているかを明らかにする論文など、古代中国文学に視野を広げた労作もあります。
夏目漱石においては、『坊っちゃん』を丁寧に読み込んだ論文のほかに、日本語学の分析方法を用いて『吾輩は猫である』の会話文に注目した論文もありました。
泉鏡花や川端康成といった近現代の人気作家の論文では、複数の作品をとりあげて、作家の本質に迫る、スリリングで意欲的な卒論がみられました。

日本語・日本文学コースでは、学生の皆さんの興味関心を生かした卒業論文を教員全員でサポートしていきます。
「これが大好き!」という熱い思いをそのままに、深く分析を重ね、自分の言葉で表現する。4年生の皆さんには、この貴重な経験を生かして、これからの人生を歩んでいってほしいと思います。

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