文学部・文学科 │ 聖徳大学

日本語・日本文学コース中間発表

24.10.20

日本語・日本文学コースでは、9月11日・12日の2日間で中間発表が行われました。
日本文学と日本語学に関する力のこもった発表と議論が続きました。

古典文学の分野では、例年『竹取物語』『源氏物語』といった著名な物語をテーマにしたものが人気ですが、特に物語作品に登場する文付枝(手紙に添える植物)がどのように物語中で効果的に用いられているかに踏み込んだ研究がありました。
これまでの研究に批判的に切り込むという点では、男女の入れ替わりを描く『とりかへばや物語』の和歌や服飾に注目する研究も興味深いものでした。
昨年に引き続き「男色」を扱ったものがあり、テーマの人気ぶりがうかがえます。
また青森の「ねぶた」と『平家物語』利用をテーマに、古典文学がいかに現代に生かされているのかを明らかにする意欲的な研究もありました。

近代文学では、太宰治谷崎潤一郎といった文豪たちから、現在活躍している小川洋子まで、人気の作家を取り上げる研究が例年多くみられますが、今年度は新たに小川国夫を取り上げるものもあり、テーマの広がりがみられます。

日本語学の分野では、メイク用語や若者言葉「ガチ」「マジ」といった、日本語の現在に切り込む興味深い研究、ディズニー作品のヒロインの言葉遣いの変遷沖縄県の八重山地方の方言を実地調査によって明らかにする意欲的な研究が目を惹きました。

充実した発表揃いで、先生方との議論は大いに盛り上がりました。
聖徳大学文学部の日本語日本文学コースでは、日本文学と日本語学をどちらも深く学ぶことができます。これまでの深い学びを生かして、4年生それぞれが、対象となる作品を深く読み込んだこと、あるいは真剣に言葉の調査分析を続けたことが伝わってくる発表となりました。

発表した4年生はもちろん、会場で聞いていた3年生も大いに学びを深めることができたようです。
来年は自分たちがこのような発表をしなければならない、という真剣なまなざしが印象的でした。

真剣なまなざしで発表を聞く学生の皆さん

発表後には、3年生から4年生に、あるいは4年生同士で質問を送り合い、後日回答するという形でフィードバックが行われました。
卒論提出まであと2ヶ月ほど。
この中間発表で明らかになった課題を一つ一つこなし、充実した卒業論文が完成することを期待しています。

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