文学部・文学科 │ 聖徳大学

RE科目「文豪を訪ねてⅠ」報告②

23.08.20

「日本一楽しく学ぶ」をコンセプトに設置された、聖徳大学文学部の参加型体験授業「RE科目」(REとは、Reality Experience:「人生におけるとても貴重な本質的体験」という意味)のご紹介です。

作家ゆかりの土地を訪ねてその生涯と作品への考察を深めるRE科目「文豪を訪ねてⅠ」ではこのほど、2回目の学外授業として、東京都新宿区早稲田界隈の文学散歩を楽しみました。夏目漱石と村上春樹の足跡をたどる一日です。

まず、訪れたのは新宿区立漱石山房記念館です。最初に漱石の等身大の写真が私たちを出迎えてくれました。次に蔵書が山のように積まれた書斎の再現です。一体、漱石はどれだけの本を読み、どれだけのことを考えたのでしょうか。漱石の脳の中を見るようだといえば、大げさでしょうか。

意外と小柄な漱石先生

同館では、訪れるたびに充実した展示が楽しめます。この時は「漱石・修善寺の大患と主治医・森成麟造」展が開催中でした。1910年(明治43年)夏。静岡県の修善寺温泉で療養していた漱石が大量に吐血して危篤に陥ったことはよく知られています。

東京の胃腸病院の勤務医だった森成麟造医師は、2カ月の間、修善寺で漱石と同宿し、治療に当たります。この時、森成医師は26歳。会場には森成医師が当時を記録した「漱石さんの思出」の直筆原稿も展示されていました。

森成医師は仙台医学専門学校(現在の東北大学医学部)在学中に、漱石の『吾輩は猫である』を愛読していました。尊敬する文豪の危機に直面した若き医師の緊張感と使命感がひしひしと伝わってきました。

漱石先生をみんなで囲んで

次に訪れたのは早稲田大学です。坪内逍遥ゆかりの演劇博物館を見た後、国際文学館(村上春樹ライブラリー)へ。世界中で翻訳されている村上作品や、村上の集めた多くのレコードを見学して、その文学世界に思いをはせていました。

学生たちに人気があったのは、壁に描かれた羊男の大きなイラストです。羊男は村上春樹の長編小説『羊をめぐる冒険』などに登場するキャラクターで、不思議な雰囲気を漂わせています。机をはさんでスリーショットの写真を撮影しました。

夏目漱石と村上春樹。文学研究の多彩な楽しみを実感できた一日になりました。

【お知らせ】
「聖徳大学文学部Instagram」が開設されました。
ぜひブログと合わせてご覧ください!
https://instagram.com/seitoku_bungaku?igshid=NTc4MTIwNjQ2YQ==

PAGE TOP