文学部・文学科 │ 聖徳大学

歴史文化コース推薦図書②

20.04.27

新入生の皆さんと、在学している学生の皆さんに、歴史文化コースの先生からこの期間にお勧めできる本やサイトのご紹介です。今回は、図書館に入っているものも含めての推薦を致します。是非一読してみてくださいね!

【1年生・高校生向け】
<歴史学>
・鹿野政直著『歴史を学ぶこと』(岩波書店) →Amazon(中古) Book OFF Online(中古)
日本近代思想史の碩学鹿野政直氏が、一日高校生に語った講義録です。本書は1時限目歴史に向かう、2時限目地域から 3時限目戦争の終わらせ方の3章構成からなっています。そこではマジョリティの歴史に対するマイノリティの歴史が、男の歴史に対して女の歴史(歴史がなぜhistory=his storyであって、her storyではなかったのか、そこにhistoryのジェンダー性が凝縮されていますね)が、さらには大文字の歴史に対して小文字の歴史が対置され、他方「したこと史観」にはらまれる陥穽が追及される。それまで歴史の常識と思いこんでいたもの(こと)が、次々とひっくり返されていく、何とも言えぬ快感。歴史を学ぶしなやかな目、を養うためにも必須の一冊です。
(推薦者:大庭邦彦先生)

【2年生、3年生、4年生向け】
<美術史>
・『増補新装 カラー版日本美術史』(美術出版社)1900円+税 →Amazon
古代から20世紀末までの日本美術の流れをコンパクトにまとめた本です。画像なしに日本美術の本を読んでもさっぱり理解できないでしょうが、この本には297点の図版がオール・カラーで掲載されています。パラパラとめくって、興味のある時代、項目を拾い読みするだけでも、日本美術の多様性に触れることができます。
絵画や彫刻よりもポスターや商業デザインに興味がある方には、『カラー版日本デザイン史』(美術出版社 2500円+税)をお薦めします。
(推薦者:桑原規子先生)

<考古学>
・北條芳隆編『考古学講義』(ちくま新書1406)850円+税 Kindle版あり
 →Amazon
旧石器捏造事件で考古学の危うさが指摘されて以来、科学的な確からしさが常に問われています。この本は、実証的な考古学の最新成果を読者にわかりやすく伝えるとともに、通説をそのままなぞるような水準にとどまらない、挑戦的な研究を紹介しています。旧石器時代から古墳時代までの全貌がわかる最前線の研究案内です。
(推薦者:松尾昌彦先生)

<民俗学>
・柳田国男『毎日の言葉』(角川ソフィア文庫)565円+税 Kindle版あり
 →Amazon
イタダキマス、モシモシ、アリガトウ…。毎日何気なく使う日本のことば。非日常時であるときこそ、日常を考え直し、深めていきたい。身のまわりのことばへの感覚を研ぎ澄まし、日々を少しでもより良いものへと願う著者の考えを、具体的な「毎日の言葉」を通し勉強していきましょう。
(推薦者:石本敏也先生)

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