RE科目「文豪を訪ねてⅡ」報告①
25.11.25

「日本一楽しく学ぶ」をコンセプトに開設された聖徳大学文学部の参加型体験授業、「RE科目」(REとは、Reality Experience:人生におけるとても貴重な本質的体験という意味)のご紹介です。
RE科目「文豪を訪ねてⅡ」ではこのほど、太宰治の足跡を求めて、東京都三鷹市界隈の太宰ゆかりの場所を散策しました。
第二次世界大戦後、坂口安吾や織田作之助とともに、若者たちに熱狂的に迎えられた太宰治。無頼派の作家たちは聖徳大学文学部でも人気を集め、毎年、卒業論文の研究対象になっています。
太宰治は、昭和14年から、亡くなる23年まで、疎開期間を除いて、三鷹で過ごしました。女性一人称の傑作『斜陽』や『ヴィヨンの妻』、総決算ともいうべき『人間失格』も、三鷹で書かれました。

JR三鷹駅に集合。まずは、太宰治文学サロンへ。太宰が通った酒屋の跡地に建てられた施設です。太宰の居宅の模型をはじめ、その生涯や作品に関する資料が展示されています。地元のボランティアガイドの方が詳しく解説してくださいました。




次に三鷹市美術ギャラリーへ。館内には太宰治展示室があり、太宰の描いた絵や直筆原稿が展示されていました。太宰が住んでいた家の一部も再現されています。学生たちは文机の前に座り、「いい小説が書けるような気がしてきた」と文豪気分を味わっていました。


その後、太宰と共に死んだ愛人の山崎富栄の下宿跡。2人がよく訪れた小料理屋の跡。2人が身を投げた玉川上水は静かに流れていました。太宰の居宅跡まで歩いて、それぞれの位置関係を確かめました。居宅跡の近くでは短編『おさん』に登場するサルスベリの木を見ることもできました。


最後は禅林寺にお墓参り。一人一人が墓前で手を合わせました。お寺の境内に入るなり、急に雨が降り出したのは、どうしてなのでしょう。そんなことも話し合いながら、帰途につきました。

学生たちは「太宰の作品世界がよくつかめました」「直筆原稿を見て、意外な几帳面さを感じました」「太宰治という人をとても身近に感じることができるようになりました」と話していました。
【お知らせ1】
「聖徳大学文学部Instagram」では、さまざまな1分動画の連載が始まりました。
たくさんの学生の「生の声」が聞ける動画になっています。ぜひブログと合わせてご覧ください!
https://instagram.com/seitoku_bungaku?igshid=NTc4MTIwNjQ2YQ==
【お知らせ2】
聖徳大学博物館で、12月12日まで「本で見る江戸の暮らしと文化―蔦屋重三郎の魅力を探る―」が開催中です。
文学部の松本麻子先生が取材を受けた記事が朝日新聞WEBサイトの記事にも掲載されたほか、Yahooニュースにも同じ記事が掲載されています。
NHKの大河ドラマで放送中の「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の主人公・蔦屋重三郎らの作品を展示したもので、35点の狂歌絵本のほとんどが初公開です。ぜひ皆さまおいでください!
















