文学部・文学科 │ 聖徳大学

RE科目「百人一首―恋の歌を読む―」報告②

25.09.20

「日本一楽しく学ぶ」をコンセプトに設置された、聖徳大学文学部の参加型体験授業「RE科目」(REとは、Reality Experience:「人生におけるとても貴重な本質的体験」という意味)のご紹介です。

RE科目「恋の歌を読む―百人一首を中心に―」は、百人一首の歌とその歌人を中心に学びを深め、
平安時代や鎌倉時代の「かな」で書かれた作品を鑑賞する授業
です。
本物に触れ、先人たちの筆づかいや紙の美しさ、和歌にこめた思いを実際に味わえるのが、この授業の魅力です。
今回は、学内での特別授業と、2回目の学外授業の様子をご紹介します。

学内での特別授業では、聖徳大学が所蔵する百人一首にまつわる作品の数々を間近で鑑賞することができました。
貴重な写本や版本を、ガラス越しではなく目の前で見ることができます。

「百人一首色紙形」は、美しい色とりどりの色紙に百人一首の歌が1首ずつ書かれたもの。変体仮名という現在のひらがなとは異なった字で書かれていますし、散らし書きされているものもありますので、読み解くのは暗号のように大変です。

また聖徳大学には、「奈良絵本」と呼ばれる、字はもちろん絵も肉筆で描かれた一点物の豪華な絵本の百人一首を複数所蔵しています。歌人の顔や着物の柄、岩絵の具の使い方などを見比べて楽しみました。 

大胆にデザイン化された十二単の絵も

小さな小さなカルタ。掌で2、3枚は取れてしまいそうです。
絵も和歌も全て肉筆で描かれたもので、綺麗な漆塗りの箱に入っています。
どこの姫君のカルタだったのでしょうか。

2回目の学外授業は、東京世田谷区にある五島美術館で開催されていた「極上の仮名」展を鑑賞しました。

五島美術館は、閑静な住宅街の中にあるこぢんまりとした美術館ですが、「源氏物語絵巻」をはじめとした国宝、重要文化財を多数収蔵していることで有名です。

今回の「極上の仮名」展では、重要文化財の「寸承安色紙」や「高野切」といった仮名の名品、「三蹟(さんせき)」として名高い、小野道風・藤原佐理・藤原行成のうち、佐理の書状や、伝承筆者を小野道風や藤原行成とする作品が多く展示されていました。
墨で濃淡をつけた文字はもちろん、「雲母(きら)摺り」や「重ね継ぎ」といった技法を用いた料紙の美しさも目の前で鑑賞することができました。

鑑賞したあとは、庭園の散策を楽しみました。

百人一首かるた取りに始まり、座学での百人一首や歌人、小倉色紙についての授業に加え、2回の学外研修と学内のお宝鑑賞と、とても盛りだくさんの内容となった「百人一首―恋の歌を読む―」
皆さんの受講をお待ちしています。

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