【コラム】マスクの材料 不織布について
20.04.13
皆さんは今、マスクを着用し新型コロナウイルスの感染防止に努めていることでしょう。
そこで、今回、マスクに関する最新情報を提供させていただきます。
図1は家庭用マスクの一例です。
ウイルスやPM2.5は1/10000mm程度の非常に小さい微小粒子ですが、ろ過率は高くなっています。
マスクの材料は、かつては織物のガーゼ(図2の左の写真)が中心で、繰り返し洗濯が可能、保湿効果に優れるなどの長所があります。
しかし、SARSウイルスによる新型感染症や鳥インフルエンザが蔓延した時にガーゼマスクが品薄となりました。
一方、不織布の製造技術が進歩し、フィルター性能が優れた不織布が大量に安価に製造できるようになりました。
不織布は、図2の右の写真からわかるように名前のとおり織っていない布で、繊維が広げられ布状になっています。
メルトブローン不織布(M)は、熱で溶解した繊維をノズルから吐出し、高温気体のジェット流で吹き飛ばし極細繊維を作るので繊維間の隙間を小さくでき、ろ過性能に優れます。
なお、写真に写っている太い繊維は、一般的な繊維の太さであり、マスクの強度を補うために積層されたスパンボンド不織布(S)の繊維です。
SMSの不織布は、異なる製法の不織布を積層した状態で製造し、コスト低減を図っています。
また抗菌剤による加工など様々な方法によりマスクのろ過性能を高めています。
生活材料学の授業では皆さんが社会で働くときに役立つよう繊維材料を科学面から学びます。
それではコロナウイルスを克服してWeb上のオープンキャンパスを含めてお会いしましょう。
ファッション・造形デザインコース担当教員
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4月18日(土)短大ミニオープンキャンパス及び
4月26日(日)に予定しておりましたオープンキャンパスは、
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から中止とさせていただきます。
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