短期大学部・総合文化学科 │ 聖徳大学

文芸・編集ブランチ2年生が、この夏おススメの絵本をご紹介いたします!

18.08.15

残暑お見舞い申し上げます!

月遅れのお盆を迎えました。皆さま、いかがお過ごしですか?

今日は、文芸・編集ブランチ2年生が、この夏おススメの絵本をご紹介いたします!

レイモンド・ブリッグズ作 こばやしただお訳『サンタのたのしいなつやすみ』(篠崎書林、1976年)

《ストーリー》サンタといえばクリスマスですが、他の季節にはいったい何をしているのでしょうか。そんな素朴な疑問に答えた絵本です。サンタだってバカンスに行ったり、パリの街角を歩いたりするのです。クリスマス以外のサンタの少しドジな一面を見られる、そんな絵本です。

《感想》1ページに絵のコマ数と文字が多いため、絵本というよりも、マンガに近い感じの一冊です。サンタといえばクリスマスというイメージですが、クリスマス以外のサンタの様子が描かれています。子供たちにプレゼントを配る優しいサンタのイメージと違い、少しドジな一面もあるサンタが描かれており、思わずクスリと笑ってしまう一冊です。(M・S)

ビアトリクス・ポター作 杉本詠美訳『ピーターラビット 冬のおはなし』(大日本絵画、2009年)

ある冬の日に、お母さんに薪拾いを頼まれた主人公が森で出会った、町で噂の動物と巻き起こす大冒険の物語です。

仕掛け絵本になっていて、大人も充分に楽しめる作品です。特に、最後の場面を飾る仕掛けには、圧倒されます。

この絵本で一番お勧めしたいのが、素敵な絵本のデザイン。「冬のおはなし」ということで、雪を想像させるキラキラとしたデザインと暖かみのある色合いがとてもオシャレです。そして、何よりもピーターラビットは、世界中で大人気のキャラクターです。

登場人物は、優しいタッチで描かれています。絵本というと、カラフルで明るいデザインのイメージが強いですが、ピーターラビットらしい優しいデザインは、どの年代の方々にも気に入っていただけるのではないかと思います。

暑い夏だからこそ涼しさを感じていただきたいので、「冬」の物語を選びました。是非、この夏に読んでいただけたら嬉しいです。(Y・I)

マーカス・フィスター作 谷川俊太郎訳『にじいろの さかな まいごに なる』講談社、2005年)

《ストーリー》嵐がせまる中、にじいろ魚はキレイな青い小石拾いに夢中でした。さぁ小石を集め終わった……というところで、にじいろ魚は嵐によってできた大きな波にのみこまれてしまいます。気がつくと、そこは見知らぬ場所。にじいろ魚は、無事に仲間たちのもとへと戻れるでしょうか?

《紹介》世界中で多くの人に読まれている〈にじいろのさかな〉シリーズの第5作目。絵本の特徴は、〈にじいろさかな〉のうろこが、ラメのように光り輝いているところです。思わず触ってみたくなるかもしれません。読んでいて楽しくなる物語の内容。大きく描いてある、かわいらしい絵。青色や水色で表す海の表現。そのどれもがオススメです。お魚たちの表情が活き活きしており、見ているだけで楽しくなります。夏にこの絵本を見て、海の中で過ごしている〈にじいろさかな〉たちや冷たい水の感触を想像して、涼しい気持ちに浸ってみるのもいいですね。(Y・T)

馬場のぼる作『11ぴきのねこ』(こぐま社、1967年)

誰もが一度は、この猫たちの表紙を目にしたり、絵本を手に取ったりしたことがあるのではないでしょうか。馬場のぼるさんが描く11匹の猫たちの愉快な冒険物語は、読んでいてとてもワクワクした気持ちになります。

この作品は『11ぴきのねこ』シリーズの第1作目で、ほかにも『11ぴきのねことあほうどり』や『11ぴきのねこどろんこ』など、シリーズとしては全7作品があります。

主な登場人物は、11匹の猫たちのリーダーで、白い体に青い縞模様のある“とらねこたいしょう”と、とらねこたいしょうの部下でお供の10匹のねこたちです。10匹の猫たちは、それぞれ顔も姿も他の猫とそっくりですが、全員兄弟でも家族ではないと言われています。大将とは出会ったときからすでに仲間でした。そのほかにも、猫の町の市長や、警察官なども登場します。

『11ぴきのねこ』は、11匹の猫たちが怪魚を捕まえる物語。ある日、お腹をすかせた11匹の猫たちが、大きな魚を見つけて捕まえようとし、悪戦苦闘しながらも、みんなで力を合わせて魚を捕まえ、そのまま食べてしまいます。親しみやすく、かわいらしい絵とは対照的に、大きな魚と仲良くなるのではなく、あっけなく食べて終わるという、意外なストーリー展開は少々残酷です。また、11匹の団結力や勇気、とらねこたいしょうによるリーダーシップなども感じとることができます。

『11ぴきのねこ』は1967年にこぐま社から刊行された翌年、「第15回サンケイ児童出版文化賞」を受賞。その後も『11ぴきのねことあほうどり』は「文藝春秋漫画賞」、『11ぴきのねこマラソン大会』は「ボローニャ国際児童図書展エルバ賞」を受賞しており、世界的にも有名な作品だということがうかがえます。また、1980年と1986年にはアニメ映画化もされています。

『11ぴきのねこ』以外のシリーズもユーモアがあってとても面白い作品となっています。皆さんもぜひ一度、この絵本を読んで懐かしい気持ちに、そして勇気と感動を味わってみてはいかがでしょうか。(Y・S)

しばはらち作『ぱんだ  ぱんだ』(新日本出版社、2013年)

『ぱんだ  ぱんだ』は、あらすじというほどのあらすじはなく、「ぱんだ うんだ」「ぱんだ のんだ」等、「ぱんだ」にかけて一文字ずつ変わっていく言葉遊び絵本です。

パンダがたくさん描かれていて、目だけで表情が変わり、かわいいです。表情を付けづらそうなぱんだが、にやっと笑っている顔はなかなかの見ものです。

つい最近、この絵本を図書館で見かけ、表紙の可愛さに思わず手に取りました。表紙には大きくぱんだが描かれています。中も、読者の期待を裏切らず、かわいいパンダのイラストがいっぱい。この絵本は字がかなり少なく、目で楽しむ幼児向けの絵本なので、大人はこういった絵本をあまり読む機会がないかもしれません。しかし、読んでみると、擬音が面白く、パンダの表情がとても新鮮で癒されます。

上野動物園のシャンシャンが一般にお披露目されて、パンダブームが巻き起こっている日本。『ぱんだ  ぱんだ』は、タイムリーな絵本です。(Y・I)

今回、ご紹介した絵本は、全て「聖徳大学川並弘昭記念図書館」の「こども図書館」で読むことができます!どうぞご覧ください。

夏休みはまだまだ続きます。絵本を手に楽しい夏休みをお過ごしくださいね♪

 

*文芸・編集ブランチは、2019年度より図書館司書・ITコースに組み込まれます。

 

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8月25日(土)・26日(日)、オープンキャンパスを開催いたします。皆様のご来場をお待ち申し上げております!
・場所:両日ともメディアパーク
・時間:両日とも10:00~15:00
・学科説明:両日とも10:40~11:00、12:30~12:50
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26日…長谷川弓子「調理のキホン➀包丁の正しい持ち方と野菜の切り方を練習してみよう!」(11:10~11:50、13:00~13:40、1203調理室)

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