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みなさん、こんにちは。

伊原直子客員教授の公開講座が、「豊かな響きと音楽表現を目指して」をテーマに、９月30日（土）香順メディアホールで行われ、学部生、大学院生とSOA音楽研究センター研修員の３名が受講しました。ピアノは山口佳代先生です。

受講生が緊張した面持ちで待つ中、伊原先生がにこやかに会場に入られました。会場の空気が一瞬にして温まるのを感じました。

先生は客席に座り、演奏を聴いてから、受講生一人一人に問いかけていきます。
その問いに答える内に、受講生の緊張していた心や身体が解れ、ぐんぐん演奏が豊かになっていきました。

受講生が演奏した曲です。
・ベッリーニ作曲　私の偶像よ
・チェスティ作曲　歌劇《オロンテーア》より　〈いとしい人の回りに〉
・サン＝サーンス作曲　歌劇《サムソンとダリラ》より　〈愛の神よ！私の弱さを助けておくれ！〉

豊かな響きのために、イタリア語、フランス語の発音もご指導されました。日本人にとって特に難しい、Uの母音を繰り返し練習しました。Uの母音が深みのある響きになると、レガートに歌えるようになりました。

先生のレッスンを心待ちにしていた受講生の感想です。

Hさん

今回はとても貴重な機会を頂きありがとうございました。
公開講座に参加させて頂くのは初めてで、最初はとても緊張しましたが、先生がとてもお優しくアドバイスをしてくださり、自分はやっぱりこれが課題なのだ、その課題をこうしたら良くなるのか、など全てが勉強になり、教えて頂いたものをしっかりと自分のものに出来るようにこれから練習していきたいと思いました。

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Kさん

この度は伊原先生の公開レッスンを受講できてとても嬉しかったです。発音や音楽の盛り上がりへの持っていき方など難しかったですが、丁寧に教えてくださいました。

先生が口ずさんでくださったフレーズや、身振りから先生の中にある広大な音楽を感じることができました。そこから、自分の中で、こう歌いたい、という気持ちがふつふつと湧き上がってきました。教えていただいたことを活かして、これからも頑張っていきたいと思います。

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Tさん

伊原先生には大学院2年生の時に師事しておりました。久しぶりに先生のレッスンを受けられる、先生のお声を聴けるというだけで嬉しく、幸せな時間でした。先生のアドバイスで自分の声と体がどんどん目覚めて、音楽が動き出していく感覚は得難い経験でした。

伊原先生の音楽への深い愛に触れた者として、これから私も歌と音楽を愛していきたいと思います。

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公開講座最後に、伊原先生が受講生、聴講者に向けて、エールを送って下さいました。

「音楽は一瞬にして消えてしまうけれど、そこに自分の持っているもの全てを精一杯出していく。音楽は好きなものであり、素晴らしいもの。なかなか上手くいかない時が多いかもしれないけれど、できた時、良い演奏に出会えた時、幸せな気持ちになれます。それを大事にして下さい。」

音楽が好き！という初心の気持ちを忘れずに、歌い続けていきましょう。

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次回は、10月28日（土）13時から香順メディアホールで、宮本 益光客員教授の公開講座を予定しております。テーマは「声楽家のための日本語音声学入門」です。多くの方のお越しをお待ちしております！

レポート：柏原奈穂（声楽）

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