教育学部・児童学科 │ 聖徳大学

心の働きを知る(その2)「臨床心理学」〜こころの扉を開けて

25.08.01

みなさん、こんにちは! 

今回は児童学科心理学プログラムの一つである「心理学概論」の授業内容の紹介(その2)です。

この授業は1年次の基盤科目で、心の働きを知る入門授業です。将来心理学プログラムを受講するしないにかかわらず一緒に学びますが、この授業を受け一人でも多く心理学に興味を持ってもらえるとよいと思っています。

今回はその中でも「臨床心理学」をとりあげます。「臨床心理学」は、悩める人のこころの扉をそっと開けて問題の解決を助ける試みと例えることができます。「臨床心理学」を学ぶプログラムの一部を紹介したいと思います。

 

(*写真の図は、実際の検査のものではありません。)

みなさんは、天井や壁のシミが何かものにみえたり、生き物の一部に見えたりしたことがありませんか?

曖昧な図形が何に見えるかで、その人の「心」を探ってみるという方法があります。投影法と呼ばれます。その一つにロールシャッハという人が思いついたロールシャッハ検査があります。インクの染みのような左右対称の図を見せて、何に見えるか、どこをどう見たか語ってもらう方法です。実際の心理カウンセリングの場で使われる方法ですが、結果の解釈には高度な専門知識が必要です。

児童学科2年生以降で学ぶリサーチメソッドプログラムの心理学基礎実験でも「投影法の基礎」を学習します。

 

これはイギリス、ロンドンの風景。なんと、児童心理コースは、3年生の海外研修で、イギリスを北から南まで走り、学校訪問をしたり、ピーターラビットと親しんだりするのですが、臨床心理学の分野では有名な、医療機関でもあり研究機関でもある「タビストッククリニック」で専門講義を英語で聴く研修も受けます。もちろん同時通訳付きです。

 

講義中の写真は公開できませんが、これは、クリニックでの講義の後のグループ学習場面です。講義で出てきた様々な実際の事例の支援方法等について、最後に学生から質問をするために打合せをしています。

 

絵を言葉で表現する方法とは逆に、言葉でないもので心を表現していく、「非言語療法」も2年生以降受講するカウンセリングプログラムで扱います。

これは、コラージュといって、雑誌などの写真や絵を切り取り、紙に貼っていく活動です。グループで、面白い作品ができましたよ。自分の心の中の世界を楽しく表現しました。

 

こちらは夏のオープンキャンパスの児童学科のブースでよく実施する、和紙ちぎり絵うちわ作り。保育所、乳児院、病院にお勤めの児童心理コース卒業生が遊びに来てくれた時の写真です。和紙ちぎり絵も非言語療法の一つ。上手下手がなく、リラックスして心を開放できるので、病院でのリハビリや障害児の療育などでも活用されています。

皆さんも、静かに人のこころの扉を開けていく臨床心理学、一緒に学んでみませんか。

(児童学科 教授 相良順子・東原文子)

●心の働きを知る(その1)「知覚心理学」〜見ること聞くことについてもっと知ろう→こちら!

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