【コラム】今年を振り返る !!
19.12.30
今年最後のブログを担当することになりましたファション・造形デザインコースの松村です。
小職は今年6月21日と9月20日の2回、本コラムを執筆いたしました。
その内容は趣味の「鉄ちゃん」に関するものでした。
今年最後のコラムですから今回は「鉄ちゃん」ではなく、今年を振り返ることにしました。
今年の最大の出来事は何と言っても「平成から令和への改元」です。
そこにポイントを絞り書かせていただきます。
5月1日、平成から令和に改元されましたが、
ファッションに携わる者としては5月1日よりも10月22日(火)に行われた「即位礼正殿の儀」が印象的でした。
天皇陛下がお召しになった御束帯(天皇陛下だけが着用できる黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう・ウルシ科はぜ煎汁に蘇芳を重ね染めした赤みがかった黄色)や皇后陛下がお召しになった御五衣・御唐衣・御裳(十二単・全体構成は唐衣(からぎぬ)・表着(うはぎ) ・打衣(うちぎぬ)・五衣(いつつぎぬ)・単衣(ひとえ)・長袴(ながばかま)・裳(も)が基本)をはじめ、皇族方の束帯や五衣・唐衣・裳は、伝統ある日本の染織の素晴らしさを再認識するものでした。
さらに、即位礼正殿の儀に参列した各国要人(皇室・王室や国家元首級など)の衣装にも目を見張るものがありました。
例えば、わが国でも良く知られているブータン・ワンチュク国王夫妻ですが、国王はゴという男性の民族衣装(礼装用の肩掛けはカムニ(国王はサフラン色)、王妃はキラという女性の民族衣装(礼装用の肩掛けはラチュー)。
インド・コビンド大統領夫人は女性が着用する民族衣装のサリー(サリーはインド、ネパール、スリランカ、バングラデシュ、パキスタンで着用されている)。
ノルウェー・ニーハマル大使はブーナッドという民族衣装(地域で刺繍が異なる衣装)。
タイ・ナラポーン・チャンオチャ首相夫人は伝統的なシワーライ(正装は黄色)。
オランダ・マキシマ王妃のお花をモチーフした帽子。
スペイン・レティシア王妃は大胆で鮮やかな花柄のドレス。
スウェーデン・ヴィクトリア皇太子は上品で落ち着きのある青いドレス。
チェコ・バビショヴァー首相夫人は赤いドレス(国旗は青、白、赤)。
レソト・マセナテ王妃は鮮やかな緑色のドレス(国旗は青、白、緑)。
ベルギー・ダコ王妃は淡いピンク色のドレスなど、いずれも高い染色技術と製織技術を駆使し、意匠性に富んだ衣装に驚かされました。
その詳細については私の授業でお話ししたいと考えています。
今年も残りわずか、明日の夜は今や国民的行事となったNHK紅白歌合戦の放送があります。
出演者がどのような衣装で演じるか楽しみにしています。
今年一年間ありがとうございました。来年も総合文化学科をよろしくお願いします。
参考:https://www.buzzfeed.com/jp/hanashimada/sokuirei-dress、
https://grapee.jp/747454)
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