『源氏物語』を読もう!
23.11.16
皆さま、こんにちは。寒くなり、ようやく木々が色づいてきましたね。
いよいよ明後日から二日間にわたって、待ちに待った聖徳祭が開催されます。土曜・日曜は降水確率が20%となっていますので、どうか雨が降りませんように! 予約不要ですので、皆さまのご来場を楽しみにしております。
さて、はやいものでお正月まであと51日です。「来年のことを言えば鬼が笑う」とは言いますが、2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」をとても楽しみにしていて、もうすぐ放送されるのかと思うと心が躍ります(1月7日から放送開始予定)♪
「光る君へ」は紫式部の生涯を描いたドラマですが、紫式部と言えば『源氏物語』の作者としてあまりにも有名ですね。皆さまも、高校の古文(国語)の授業でその一部分を読んだことがある人が多いのではないでしょうか。
紫式部の生涯については、いずれご紹介したいと思いますが、今日は『源氏物語』の楽しみ方を紹介いたします。
『源氏物語』は400字詰原稿用紙で約2400枚という超大作で、原文で読破することがなかなか難しいです。単に内容を知りたいだけなら、「〇分(時間)で読める『源氏物語』」というタイトルを冠した本やYouTubeなどがありますが、それではちゃんと読んだことにはなりません。
もし原文が難しい場合は、『源氏物語』事始めとして、三田村雅子著『紫式部 源氏物語』(NHK「100分de名著」ブックス)や高木和子著『源氏物語入門』(岩波ジュニア新書)を読んだり、大和和紀著『源氏物語 あさきゆめみし』(完全版10巻セット 講談社)を読んだりするとよいです。
面白くなったら、次に現代語訳を手に取ってみましょう。与謝野晶子や谷崎潤一郎の現代語訳は少々読みにくいかもしれませんが、原文と比較したり、最近の現代語訳と比較してみたりするのも面白いです。
円地文子、田辺聖子、橋本治、瀬戸内寂聴、大塚ひかり、林望、角田光代……実に多くの文筆家の方々が現代語訳をなさっていますね。(ちなみに私は高校時代、円地文子氏と田辺聖子氏の現代語訳を読みました。)
『源氏物語』の弘徽殿女御を大胆に色づけした内館牧子著『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』(幻冬舎)や、林真理子著『六条御息所 源氏がたり』(上下、小学館文庫)も面白いです。最近、山崎ナオコーラ著『ミライの源氏物語』(淡交社)も出ましたね。
2008年の「源氏物語千年紀」以来の『源氏物語』ブームの再来です!
『源氏物語』の映画やお芝居を観たり、漫画を読んだり、京都を旅したり、『源氏物語』の楽しみ方は様々です。
やっぱり原文を読みたいというかたへ、最終的には、『新編日本古典文学全集』①~⑥(小学館)を味わってみてくださいね。
総合文化学科では、月に一度、卒業生と『源氏物語』を原文で読んでいます。最近はZoomを併用して、なるべく多くの卒業生が参加できるようにしています。ご関心がありましたら、ご連絡くださいませ。(連絡先:shodoji☆wa.seitoku.ac.jp ☆を@に変更)現在は、若菜・下巻の女楽のあたりを読んでいます。ここまで読むのに約10年かかりました。夢浮橋まで読んだら、あともう1回、最初から読みなおしたいと強く思っています。
一緒に『源氏物語』を読みましょう!