【授業紹介】生活材料学、繊維学実験
21.01.04
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私が担当したブログではいままでに各種の布を紹介してきました。今回からは布の性質や品質をテーマに取り上げ、布の物性や試験方法を紹介します。この紹介のなかで、生活材料学の講義や繊維学実験がどのような授業なのか想像してください。
布の性能試験は、JIS規格を参考にしたり、物理学の実験を応用して行いますが、最も一般的な物性試験として、引張り強さ及び伸び率の試験があります。
【ストリップ法による引張試験】
引張り試験にはスリップ法やグラブ法がありますが、図1のような引張り試験機を用います。ストリップ法では、所定の幅と長さの短冊形の試験片を、たて方向とよこ方向に必要な枚数採取します。引張り試験は、短冊形の試験片をつかみに把持し、上側のつかみを所定の引張り速度で上昇させ、試験片が切断した時の引張り荷重と上昇量を読み取り、引張り強さと伸び率を算出します。
試験結果は、厚目や薄目の織物の基準値200N(ニュートン)や150N、紡毛織物のたて方向/よこ方向の基準値150N/100Nを参考にし、クレーム原因の究明や今後の品質改善の資料として活用します。
布の試験のほかに、衣料品の試験項目として、縫目強さ試験や縫目滑脱試験があります。
【グラブ法による縫目強さ試験】
衣料品の縫目強さは、図2のように衣料品から縫目を含む試験片を採取したり、ミシンで縫製して試験片を作ったりして、グラブ法のつかみに把持し、上部つかみを上昇させ、縫目を破壊します。その時の力の大きさを測定するとともに、縫目破壊の原因(縫目の滑脱、生地の切断、縫糸の切断、これらの組み合わせ)を観察します。
外衣類用の品質基準値100N/中衣類及び下着類用の品質基準値70Nを参考に製品の品質やクレーム発生の原因を検討します。
【縫目滑脱法B法による滑脱抵抗力】
目の粗い薄地織物では図3のようにたて糸やよこ糸の交錯がずれやすく、縫目滑脱や生地の目寄れが問題となります。このような場合に縫目滑脱法B法が用いられます。薄地では49.0N、厚地では117.7Nの大きさの力を、図2のグラブ法による縫目強さ試験と同じように縫目に加えて図3のようにたて糸やよこ糸を滑らせます。除重1時間後に小さな力を加えてその隙間をA+Bの大きさで求め、縫目滑脱量とします。この品質基準は3mm以下です。
以上、織物の引張り強さ、縫目強さ、縫目滑脱量の試験方法を紹介しましたが、生活材料学では講義により、繊維学実験では実際に学生がミシンで縫製し、試験片を作成後、引張試験機を操作して実験を行いますので十分理解ができます。
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