【授業紹介】情報資源組織演習II(図書館司書・ITコース)
20.02.13
みなさんこんにちは!
最近は日中暖かくても夜は非常に冷え込みますので風邪などひかないよう、お気をつけください。
特に受験生の方は注意ですね!
さて、今回は図書館司書・ITコース、特に図書館司書領域向けの授業紹介をしたいと思います。
科目名は「情報資源組織演習II」です。
さて、情報資源組織演習という科目ですが、この科目で学ぶ内容は端的にいうと、情報資源(=図書館で扱う資料)を後に利活用しやすいように整理整頓する(組織化する)方法です。
以前に記載した、図書館司書資格紹介の記事にもその名前が登場していますので、参照してくださいね。
情報資源組織演習はIとIIに分かれます。
以前のブログ記事で、演習Iについてご紹介いたしましたので参照してみてください。
情報資源組織演習IIは演習科目なので、演習が中心です。
理論は情報資源組織論で学びます。
情報資源組織演習IIでは主に「目録」の作り方を実践的に学びます。
「目録」と聞いて何を思い浮かべますか?
何か賞を受賞したときに、副賞の代わりに手渡される「目録」が思い浮かぶかもしれません。
「目録」は、「精選版 日本国語大辞典」にて以下のように説明されています。
① 書物や文書などの題目・項目などを集めて記したもの。
② 所蔵、展示、収録などのしてある品目や、所属している人名や、ものごとの段取りなどを書き並べたもの。
「財産目録」「在庫目録」。
③ 進物の品名や金銀の額を記したもの。
④ 進物の時、実物の代わりに、仮にその品目の名だけを記して贈るもの。
⑤ 一つの目的のもとに、多少とも体系的・網羅的に、多数の条項を集成した法規。式条。式目。法典。
⑥ 進物として、贈る金の包み。
⑦ 師から弟子に芸道・武術を伝授する時、その名目と伝授し終わった由を記して与える文書。
上記で記載した例は③や④に当てはまる場合ですね。
そんな「目録」ですが、図書館情報学的には意味が全然違います。
上記の定義の中では、もともと②の意味だったところから転じて①の意味となりました。
すなわち、図書が現代よりもっともっと価値があった時代、貴族や王様の財産を表すものとして目録がありましたが、現在は図書館の蔵書としてどのような資料があるかを示すものが目録と言われるようになりました。
本科目の目録を作成する演習では、「日本目録規則」という目録を作る上でのルールに従い、資料ひとつひとつに対して目録を作成します。
日本目録規則とは、現在の日本の公共図書館が準拠する目録作成上のルールブックのようなものです。
多くの図書館が同じルールに従って図書館の蔵書情報を管理することで、図書館間の連携へと繋がります。
図書館間で書誌情報を連携できるということは横断的な蔵書検索や、図書館間の資料の貸し借りを可能にするということでもあります。
以下の写真は秋学期に行われた授業風景です。
学生は課題の資料に対して、日本目録規則に準拠した形で目録を作成します。
作成した目録(記述)を黒板に書き写すのですが、何せひとつひとつが長くなるので大変です。
この演習が終わる頃には、膨大な量の資料を抱える図書館がどのように資料を整理整頓しているか理解できるようになります。
普段何気なく利用している図書館もまた違った見方で捉えることができるかと思います。
今はまだ春休み中ですが、4月から新学期がスタートします。
新2年生との再会、新入生との出会いが今から楽しみです。
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