短期大学部・総合文化学科 │ 聖徳大学

【コラム】兎(うさぎ)算

19.02.21

1つがいの兎は,毎月1つがいの子を生む.
ある月に生まれた1つがいの兎は,次の次の月から子を生み始める.
生れたての1つがいの兎をもらってから,2年後(24ヶ月後)には兎は全部で何つがいになっているか.

この問題はFibonacciという人が1202年に著した本に載っているそうです.

順に数えてみましょう.

0ヶ月後は,生れたての1つがいです.
1ヶ月後は,まだ子が生まれていないので1つがいのまま
2ヶ月後は,もらった1つがいが子を1つがい生むので2つがい

さて2ヶ月以降は,生れるつがいの数は,その前々月にいたつがいの数に等しくなりますね.
これを式であらわしてみましょう.nヶ月のつがいの数をF(n)と表すことにすると

F(0) = 1
F(1) = 1
F(n+2) = F(n+1) + F(n)

です.3つめの式の右辺F(n+1)は前月にいた兎のつがい数,F(n)は先々月にいた兎のつがい数でこれが,この月に生まれた兎のつがい数になります.
つまり,前月いたつがいの数に新たに生れたつがいの数を加えたものが,この月のつがいの数ということですね.

求める値はF(24)の値です.

F(0),F(1),F(2),F(3),..のように下から順にF(24)まで計算すると

1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233,377,610,987,1597,2584,4181,6765,10946,17711,28657,46368,75025

1つがいたった2年でなんと7万5千つがいを超える数になります.すごいですね.

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