【授業紹介】プログラミング基礎(ITコミュニケーションブランチ)
18.05.18
プログラムって何だろう.
古典的名著『計算機プログラムの構造と解釈』という教科書,第1章冒頭を紹介します.
計算プロセス(computational process)を勉強していこうと思う.計算プロセスは計算機の中に住む抽象的な存在である.プロセスは進行しながらもう一つの抽象的な存在,データ(data)を操作する.プロセスの進行は規則のパターン,プログラム(program)の指示に従う.われわれはプロセスに指示しようとしてプログラムを作る.いわばわれわれの呪文で計算機の霊に魔法をかけるのだ.
実際計算プロセスは魔法使いのいう魂とよく似ている.見ることも触ることも出来ない.物質で出来ているのでもない.しかし実在し,知的作業を遂行し,質問に答え,銀行でお金を支払ったり,工場でロボットの腕を制御したりして,実世界に影響を与えることが出来る.プロセスに魔法をかけるのに使うプログラムはまさに魔法使いの呪文である.われわれがプロセスに実行させたい仕事を示すため,プログラムは神秘で深遠なプログラム言語(programming language)の記号式で注意深く構成してある.
この授業ではもうすこし優しい視点で考えることにしましょう.コンピュータプログラミングは,計算機に棲む精霊たちとコミュニケーションすることです.欲しいものは何かを表現し伝えると,精霊たちがそれに応えてくれることでしょう.
※ITコミュニケーションブランチは平成31年度から,「図書館司書・ITコース」になります.
次回は観光・ホテルブランチの授業を紹介する予定です.