研究紹介:養護教諭の多職種連携教育
24.01.10
こんにちは。毎月10日に「ふくしんりがくコラム」を投稿している宇佐美です。2024年最初の投稿につき、1月はコラムをお休みし、私の研究について紹介したいと思います。
私は現在、社会福祉学科の小林先生、横井先生、湯原先生と共に「養護教諭の多職種連携教育モデルの構築:若手養護教諭の困難に基づくルーブリック開発」というテーマで文科省の科研費の助成を受けて研究を行っています。
昨年末に、その研究成果の一部を日本養護教諭教育学会 第30回 学術集会にて発表しました。
現在、「チームとしての学校」における、教職員同士、教職員と多職種の専門家等が連携・協働した「多職種連携」によって、教育相談体制や生徒指導体制の充実を図り、学校が抱える現代的課題の解決に取組むことが推進されています。この「多職種連携」において、養護教諭はコーディネーターとして中核的役割を担うことが求められています。
養護教諭の多職種連携の実践力は、現場経験に委ねられている部分もまだ多いことから、私たちの研究では、養護教諭養成課程から採用後研修までの接続した多職種連携力の育成・確保を実現する教育モデルの構築を目指しています。
現在の研究の段階は、若手養護教諭、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの方々を対象にインタビュー調査を行い、多職種連携における課題を抽出し、多職種連携に必要な力(コンピテンシー)を検討しているところです。
実は、小林先生と湯原先生は養護教諭、横井先生はスクールソーシャルワーカー、宇佐美は心理職であり、まさに多職種連携!をしながら本研究を進めているところです。他の専門職の先生と一緒に研究する中で、会話一つでも何を重視するのかが異なっているなど新しい気付きが多くあり、社会福祉学科に養護教諭養成課程があるからこその意義を、研究しながらも実感しています。
研究の成果を早く教育に活かせるよう、今年も教育・研究に精進していきたいと思います。