心理・福祉学部 社会福祉学科 │ 聖徳大学

~社会福祉学科 学科長メッセージ~

21.03.13


 

2021.3.13

 

第13期生(2021年3月卒業)  卒業生の皆さまへ

学科長 山田千香子

本日、聖徳大学社会福祉学科を卒業される46名の皆さま、まことにおめでとうございます。教職員一同、皆さまのご卒業を心からお祝い申し上げます。あわせて、今日の卒業を迎えるまでのご家族および関係者の皆様よりいただいた数々の厚いご支援に対し、心より御礼申し上げます。

さて、皆さまは入学以来、どのような学生生活を送ってきたでしょうか。本日はぜひ、この数年間聖徳大学で過ごした日々のことを思い出してください。どんな期待や夢を抱いて、聖徳大学に入学されたでしょうか。今日、卒業を迎えるまでの数年間に、それは叶えられたでしょうか。それとも、その夢は大きく変貌を遂げたのでしょうか。そして、皆さまがこれから歩んでいこうとされる道は、そのころの夢とどうつながっているのでしょうか。おそらく、多くの方が何らかの形で社会福祉に関係深い「対人援助」の仕事とつながっているのではないでしょうか。

 

皆さまが学んできたソーシャルワークは、人間のウエルビーイング(より良い生活)自己実現の増進および達成そして社会正義の実現を目指しています。尊厳ある人生、人権が守られる社会の実現のためにひとりの人の地域社会でのよりよい生活を実現するための直接的、間接的なサービスを提供するものです。もともと、ソーシャルワークを展開する場は、平和で穏やかなそしてよりよい生活を営むことが出来ていない状況、およびそのような社会関係にある状況の人です。生活困難、困窮、生きづらさなどと大きく関わって来ました。ここ数年、日本社会では、数多くの自然災害の被災者やCOVID-19の感染拡大に伴う経済的な困窮者も含め、一段とソーシャルワーク的支援が求められています。

 

聖徳大学の創立者である川並香順先生の言葉を思い出してください。大学創立の出発点には「人間愛-社会への奉仕」が大きな目標として、挙げられています。「幸せの追求が人生であると人はいう。けれども、幸せは自分一人の幸福を追求しても生まれはしない。すべての人の人生のために奉仕する以外に方法はない」と。「人間は必要とされることを必要とする存在である」という言葉があります。人間の普遍性は社会的動物であり、一人で生きていくことはできません。そのために共助・協働する力や、それを支える共感力が備わっています。「和」という建学の精神です。必要とされること、誰かの役に立つことの喜び、良い人間関係が幸せの大きな源であり、人は支え合って生きているのです。
ぜひ、与えられた場所で「自分という花」を咲かせ、与えられた場所で「必要とされる人間」になってください。これからの皆さまのご活躍を祈念しております。

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