聖徳大学の「移動するパイプオルガン」をご存知ですか?
21.05.09
皆さん、こんにちは。
今回は、まずこの写真をご覧ください。
これは3月20日のオープンキャンパスの際に、音楽学部のキャンパスツアーで、聖徳大学の誇る川並記念講堂のパイプオルガンを皆さんに見学していただいた時の様子です。
このパイプオルガンについては、先日、聖徳大学の総合情報サイト SEITOKU Finew(聖徳ファインニュー)で紹介されたので、その記事をご覧になった方もいらっしゃることでしょう。
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<SEITOKU Finew 記事>
総重量12トン、海を渡って聖徳にやって来たパイプオルガン、世界初の快挙とは!(2021年4月6日)
音楽学部では、誰でもパイプオルガンを実技科目として履修することができます。もちろん、この堂々としたオルガンを演奏するチャンスもあります。
さて、このオルガンですが、オランダのフレントロップ社製の楽器です。1980年に川並香順記念講堂が竣工した際に設置されました。以来、世界屈指のオルガン奏者たちがシリーズコンサート等の機会にこのオルガンを演奏し、学生や学園関係者を魅了してきました。
ピアノが調律を必要とするように、パイプオルガンにも音を整えるために様々なメンテナンスが必要です。2014年にパイプを交換した時の様子が写真に記録されていますので、ご覧いただきましょう。
上は、ケースにしまってある状態のパイプ。何だか小さく見えますが・・・
実はとーっても長い・・・だけでなく、とーっても重い。
設置も簡単ではありません。まるで建設現場のような足場が・・・。
これはもう、チカラと技の両方が必要な職人仕事ですね。
そして、パイプの設置完了。
試弾します。
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このような貴重なオルガンを演奏する機会がもっとも多いのは、音楽学部教授で、世界的なオルガン奏者の松居直美先生でしょう。このオルガンにまつわるお話を伺いました。
川並香順記念講堂のパイプオルガンを演奏し、曲の解説をする松居直美先生
――このオルガンの下にはレールが引かれていて、演奏時にはオルガンが舞台中央近くまで前進してくるんですよね!
そうなんです! 日頃、この楽器を演奏する機会の多いオルガニストにとっても、ステージの上を移動するオルガンには、聖徳大学でしか会えません! 5メートルを5分くらいかけてあの大きなオルガンがゆっくり移動する様子は、圧巻です。
――移動させるというのは、もちろん意味があるのですよね。
なぜ動かすかって? それは、出来るだけ美しい響きを聴く人に聴いてほしいからです。舞台の中央に登場した楽器からは実に多彩な音色が空間いっぱいに満ちてゆきます。
豪華で荘厳な響きから1本の笛の優しい歌まで。あなたも体感してみませんか?
――いや~本当に。高校生や、音楽学部の学生でまだこの楽器の音色に触れていない人には聴いてもらいたいですね! 聴き方になにか秘訣のようなものはありますか?
パイプオルガンは大きな楽器です。良く聞かれるのは「どこで聴くのが良いですか?」という質問です。「近くで見たい気持ちは解りますが、少し離れて座りましょう」といつも答えます。音源の幅が縦横ともに広いからです。
――なるほど。少し離れると、音の広がりを体感できるのですね。でも、接近して演奏している先生の耳にはどのように響いているのでしょうか?
弾いているオルガニストにはどう聴こえているかというと・・・残念ながら、私たちには全体像は聴こえないのです。近くで鳴るパイプは大きく、遠くの笛は小さい音で聴こえます。分身の術があって客席にも座れると良いなあ、というのがオルガニストの小さな願いなのです。
――ほう! 客席で聴くのは、実は贅沢なのですね。シリーズコンサートを心して拝聴します!
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音楽学部には、パイプオルガンを専門的に学んでいる学生がいます。4年生のAさんです。オルガンのレッスンなどについて伺ってみましょう。
――学生さんは川並香順記念講堂のパイプオルガンを、どのくらいの頻度で演奏できるのですか?
月に3回〜6回程度講堂が借りられるので、そのときは講堂の大きなパイプオルガンで練習やレッスンをしています。講堂の楽器には沢山の音色のパイプがあるので、それらを組み合わせて本番さながらの響きで練習できるのが、贅沢です!
――講堂以外の日は、どこで、どのように練習を?
講堂を借りている以外のときには、2401教室で練習します。ここにも小さなパイプオルガンがあるんです! ひよこの声のようなかわいらしい音がする小型オルガンですが、ちゃんと足鍵盤まであるので、充分な練習ができます。
2401教室:オープンキャンパスの音楽学部キャンパスツアーにて
――この記事を読んで聖徳のパイプオルガンに興味を持ってくださった方に伝えたいことはありますか?
ぜひオープンキャンパスにお越しください! 実は私がパイプオルガンを始めたきっかけも、聖徳のオープンキャンパスでした。運が良ければ実際の音を聴いたり、楽器に触ったりできるかも?!
私は入学センターのスタッフとしてパイプオルガンの紹介をしたり、学内のツアーをしたりしているので、お会いできるのを楽しみにしています!
――これからも引き続き、オルガンの魅力を紹介してくださいね! (実は、この記事の冒頭写真でオルガンを紹介してくださっているのもAさんなんです)
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音楽学部では、4年間で最大9種類の実技を学ぶことができます。様々な楽器にチャレンジすることで、自分自身の可能性も広げていきましょう。
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