教育学部・教育学科 │ 聖徳大学

海外研修④ イギリス児童文学の旅

18.10.26

皆さんこんにちは!
日本で専門的に児童文学が学べる大学はごく少数。そのなかでもイギリス児童文学探訪を必修で行っているのは聖徳大学だけ。
文学探訪とは、作品の舞台を歩くことで、作品の成り立ちや意味を体験的に理解する研究方法なのです。
今回は、児童文化コースの海外研修紹介の続きです。(前回はこちらをクリック!

 

こちらは「ハリー・ポッター」が書かれたカフェ。
窓から見えるエジンバラ城が、ホグワーツのモデルだと言われています。

 


カフェを訪れた世界中のファンが、トイレの壁にメッセージを残していました。大人気ですね。

 

ピーター・ラビットの世界、湖水地方。
作家ポターが土地をナショナルトラストに寄付したおかげで、絵本そのままの景色が残っています。原画も見ることができました。

 

オックスフォードは、イギリス屈指の大学街。ハリーポッターの映画の舞台としても有名になりました。

 

『不思議の国のアリス』の作者ルイス・キャロル、『指輪物語』のトールキン、「ナルニア国ものがたり」シリーズのC.S.ルイスは、オックスフォード大学の教授でした。ですから、街にも大学構内にも、児童文学ゆかりのものがあふれています。大学の食堂内には、なんとアリスのステンドグラスも!

 

ロンドンでは、ケンジントン公園のピーターパン像を見たり、パディントン駅を訪れたり。
当初、ネバーランドはケンジントン公園の中州にあるとされていました。

戦争中、疎開してきた子どもたちの姿をパディントン駅で見た作者が、ロンドンの新しい家族の中で幸せにくらす移民のクマの物語を思いついたのだそうです。親から引き離されて、こんなに広く人の多い駅に連れてこられた子どもの不安を思うと、涙が出そうになります。

 

『くまのプーさん』の舞台では、物語の主人公とおなじく棒投げ遊びをしました。
なかなか棒が流れてきません。「ずいぶんゆっくりした遊びなんだね」「これが何にもしないをするってことなんだね」

 

自由散策の時間には英語の絵本もたくさん買いました。
写真は引率の松村先生が手に入れて、みんなに見せて下さった現代の絵本と19世紀のチャップブック(庶民向け廉価本)。どちらもロンドンの街並みが描かれています。
「印刷や製本技術、ロンドンの街並みも大きく変わったけど、子どものために面白いものを作りだそうとする気持ちは今も200年前も同じだね」

“The Queen’s Hat”. Steve Anthony. Hodder Childrens Book,2014.

児童文学の舞台を歩いた感想はいかがですか?

「物語が生まれた場所にたつことがこんなに感動的だと思いませんでした。
私の大好きな物語は、歴史や文化に裏打ちされたものでした。だから国や時代を超えて感動を与える力があるんですね」

「作者たちが児童文学を通して伝えてくれた『心の豊かさ』を実感しました。
児童文学や児童文化を通して、子どもに心の豊かさを伝えられる先生になりたいです」

さあ、いよいよ帰国です。解団式では、感極まって泣く学生も。
「クラスの仲間と来られて良かった。このクラスで良かった」
「来る前は不安もあったけど、イギリスの方々に親切にしていただいて、イギリスが大好きになりました。ぜったいにまた来ます!」

仲間との絆、新しい出会いの喜び。そんな宝物に気がつけるのも、海外研修の成果です。

(児童学部)

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