教育学部・児童学科 │ 聖徳大学

心の働きを知る(その3)「社会心理学」〜人と関わる心のしくみ

25.08.29

みなさん、こんにちは!

今日は、児童学科の心理学プログラム「心理学概論」の紹介(その 3)です。

「心理学概論」は、1年次の基盤科目。心理学に興味がある人も、ない人も、一緒に学ぶ授業です。でも、「心理学をもっと学んでみたい!」と思ってくれる人が増えることを願って、児童心理コースの教員は、授業でどんな面白いテーマを紹介しようかな?と楽しみながら考えています。

さて、今回はその中の「社会心理学」の領域を覗いてみます。「社会心理学」は、私たちが人と関わるときの心のしくみについて扱っています。

例えば、皆さんは、混んでいるエレベーターや電車に乗るとき、不快な気分になることはありませんか?

 

これは、私たちが自分の身体の周りに「パーソナルスペース」と呼ばれる、目には見えないけれど、人に侵害されると不快を感じる空間を持っているからです。

混んだエレベーターに乗るとついつい階数の表示を見つめてしまうのは、そうした不快感を和らげるための行動なんですね。

冒頭の写真は聖徳大学の謝恩会で、かなりの人数が舞台にのってぎゅうぎゅう詰めになっていますが、このようなお互いに親しい間柄でかつ特別な状況の時は例外かもしれません。

 

2年生以降で学ぶリサーチメソッドプログラムの心理学基礎実験では、この「パーソナルスペース」を「これ以上近いと辛いな」という距離として実際に測定します。パーソナルスペースは人によってその大きさに差のあることが分かります。こうやって普段は目に見えないパーソナルスペースを意識することは、人と関わる際、お互いにとって居心地の良い距離感を探る態度や意識にもつながるでしょう。

 

また、人が集まることで生じる「群衆心理」も社会心理学では外せないテーマです。

こちらは以前、児童心理コースの Instagram で紹介した「だまされるな」という授業のひとコマで、大学1年生が班ごとに有名な「デマ」を調べた時の写真です。

人は、「皆がそうしている/そう言っている」という思い込みから、真実でないことを信じ込んでしまうことがあります。

たとえば、高校生の何気ないおしゃべりから銀行がつぶれるというウワサになり大騒ぎになったり、コロナ禍で製紙工業に危機が訪れるというデマから、トイレットペーパーが店頭からなくなったり、社会全体を巻き込む大騒動に発展してしまうことも実際あったのです。

 

SNSが盛んな今の時代、そうした人の心のしくみを知っておくことは、自分の身を守るためにも必須かもしれません。

皆さんも、人と関わるときの心のしくみを学び、人間関係やコミュニケーション、そして一人の社会人としてより良く生きる力を身につけてみませんか?

(児童学科 准教授 齋藤有・教授 東原文子) 

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