教育学部・児童学科 │ 聖徳大学

奥村学部長の新入生へのメッセージ 

17.04.05

奥村高明 児童学部長の新入生へのメッセージを紹介します。

平成29年度 4月3日 入学式児童学部科別指導全体会の講話より

 

ご入学おめでとうございます。

「先生になりたい」「心理学に強くなりたい」「地域で活躍したい」。それが、皆さんの「夢」でしょう。その原点には「子供と手をつないで歩きたい」「子供と見つめ合って笑い合いたい」「小さな体を温かく抱っこしたい」などの「願い」があると思います。皆さんの「夢と願い」を、聖徳大学の児童学部でぜひ実現してください。それを応援するために、今ここに座っている私達(教員)がいます。私達を存分に活用し、ともに考え合いながら授業や研修に一緒に取り組んでいきましょう。

でも気を付けてください。「学習」は時として人を受け身にします。受け身になると、皆さんは知識を詰め込むだけの「入れ物」になってしまいます。皆さんは「入れ物」ではありません。忘れてはいけないのは、皆さん一人一人に力があることです。一人一人が主体的に生きる力を持っていることです。

その力は私達以上でしょう。それはお世辞ではないのです。例えばニュージーランドのジェームズ・フリンという教授が全世界の知能テストの結果を調べ、現代人が10年に3ポイント上昇していることを発見しました。皆さんは私と40歳違いますから、12ポイント賢いということになります。

もっと具体的に言いましょう。皆さんは3年生になったらヨーロッパ海外研修に行きます。現地の子供達と一緒に遊び、触れ合います。

今年、ある学生が、遊んだ後にこんなことを言いました

「言葉の通じない私たちを快く受け入れてくれたのは、普段から多言語、多文化の環境で過ごしている子どもたちだからだろう」

はっとしました。私はそう考えていませんでした。ただ幼いからと先入観がないのだと思っていました。敵わない。その学生には、子どもを見下さず尊重する心があります。豊かな想像力があります。そんな力を皆さんも持っているのです。部活動や学校、地域で十分高めてきました。その力で大学生活を送ってください。みなさんが学びの主人公です。

さて、夢や願いが叶ったとき、あなたたちの目の前にどんな子どもが立っているのでしょう。世の中にはいろいろな子供がいます。夫婦喧嘩を見て暗い気持ちで登校してくる子がいます。あと一か月しか命のない子供もいます。勉強が分からず泣いている子もいます。そんな子どもたちを笑顔にすることができるのが皆さんです。私にはもうできません。まだ見ぬ「その子」を思い浮かべながら4年間を送ってください。子どもを笑顔にし、社会をつくりだしていくのはこれからの未来をつくる皆さんです。子どもたちが待っています。

児童学部児童学科長 奥村高明

 

(児童学部)

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