短期大学部・総合文化学科 │ 聖徳大学

数学者の名前のついた数

24.09.11

「4桁の数を選んでください」といわれる場面がときどきあります。なにかの識別番号たとえば車ナンバーなど、セキュリティ上の問題がないなら生れ年や生れ月日などにしたり、なにかの記念日にするようなこともあるでしょう。

占いにでてきたラッキーナンバーなどを選ぶこともあるでしょう。

ここでは、数学者の名前がついた数をを紹介しましょう。

ハーディ・ラマヌジャン数

ハーディもラマヌジャンも数論という数学分野の数学者です。ハーディ(1877-1947)は天才ラマヌジャン(1887-1920)を見い出した数論分野の大家です。ラマヌジャンは数論上の定理を公式というかたちで数多示したのであるが、なぜそのような公式を思いついたのかは判っていない。Wikipediaには以下のようにあります。

彼の解法の発想について「寝ている間にナーマギリ女神が教えてくれた」と発した言葉は有名である。

ハーディ・ラマヌジャン数というのは、自然数(0以上の整数)のうち、2つの立方数の和として2通りに表される最小の自然数というものです。具体的には、1729 のことです。

1729 = 13 + 123 = 93 + 103

Wikipediaには、ハーディがラマヌジャンを療養所に訪ねたときのエピソードが載っています。

私は彼をパットニーの療養所に見舞ったことを覚えている。私はナンバーが1729のタクシーに乗り、その数は無味乾燥なもののように思え、それが不吉なことの前兆でないことを願っていた。しかし彼は「そんなことはありません、とても興味深い数字です。それは2通りの2つの立方数の和で表せる最小の数です」と返した。

カプレカー定数

カプレカー(1905-1986)はインドの数学者。

4桁の数字を並び変えてできる最大の数と最小の数との差をとる操作をカプレカー操作ということにしましょう。

たとえば、2024 にカプレカー操作を施すと(4220 – 0224 = 3996 なので)3996 になります。

カプレカー操作を施しても元の数と同じになる数のことをカプレカー定数といいます。4桁のカプレカー定数は1つだけあって、6174 です。

7641 – 1467 = 6174

さて、4桁の数には、カプレカー操作を繰り返すと、1111 の倍数を除き(1111 の倍数にカプレカー操作すると 0 になります)、必ずカプレカー定数になるという面白い性質があります。たとえば、2024 にカプレカー操作を繰り返すと

2024 → 3996 → 6264 → 4176 → 6174

となります。カプレカー操作さえ覚えていれば、カプレカー定数は忘れても大丈夫ですね。w


PAGE TOP