短期大学部・総合文化学科 │ 聖徳大学

北海道学外研修(後編)

24.09.04

4日目: 大自然と触れ合う体験満載の一日

4日目の朝は、北海道の大自然の恵みを存分に楽しむことから始まりました。まず訪れたのは「屈斜路湖」の湖畔にある「砂湯」。屈斜路湖は日本最大のカルデラ湖で、砂浜を少し掘ると温泉が湧き出るという不思議な体験ができる場所です。私たちも砂浜を掘り、湧き出る温泉で足湯を楽しみました。ひんやりとした湖畔の空気と、じんわりと温かい温泉の対比が心地よく、自然の力を身近に感じることができました。

足湯を作りました!

次に訪れたのは「渡辺体験牧場」。ここでは、北海道ならではの牧場体験が 待っていました。まず、牛たちに餌をやる体験をしました。牛たちが近づいてくる姿はとても可愛らしく、参加者全員が笑顔で餌やりを楽しみました。

 その後、パワフルで面白い渡辺社長から牛乳も牛肉も命をいただいているというありがたいお話を伺った後、搾乳体験が行われ、実際に自分の手で牛乳を 搾るという貴重な体験をしました。普段はなかなかできない体験を通じて、牧場での生活や牛たちの大切さを実感しました。

牧場での体験を終えた後、再び川湯に戻り、昼食には北海道名物の「豚丼」をいただきました。甘辛いタレが染み込んだジューシーな豚肉と、ふっくらとしたご飯が絶妙にマッチしており、満足感いっぱいの食事となりました。

午後からは、阿寒湖へと向かいました。阿寒湖では、湖を巡る観光船に乗り、湖の自然美を楽しむとともに、チュウルイ島で有名な「マリモ」を見学しました。マリモは阿寒湖を代表する特別天然記念物で、まんまるとした姿がとても愛らしく、湖の神秘的な雰囲気と相まって心が癒されました。船上から眺める阿寒湖の風景も素晴らしく、デッキで気持ちの良い風にあたりながら、湖面に映る山々と空の景色を楽しみました。雄阿寒岳や雌阿寒岳の頂は雲で隠れていましたが、その雲がかえって神秘的な雰囲気を醸し出し、湖の静かな美しさが一層引き立っていました。

阿寒湖を後にして、本日の宿泊地である「十勝川温泉」へ向かいます。途中、私たちは北海道ならではの風景である「9キロにもわたる直線道路」を通過しました。果てしなく続くように見えるこの直線道路は、北海道の広大さを象徴するような景観です。どこまでもまっすぐに伸びる道、交差する道もまっすぐに続くことから北海道の壮大さをあらためて感じました。車内からは、参加者たちの感嘆の声が聞こえ、長い直線道路を走る独特の体験を楽しみました。

そして、本日の宿泊地である「十勝川温泉」に到着。十勝川温泉は、美肌の湯としても知られるモール温泉が特徴で、その独特な泉質が肌をしっとりと潤わせてくれます。夕食後は、各自温泉に浸かりながら、今日一日の思い出を語り合い、旅の疲れを癒しました。

5日目: アイヌ文化を深く学ぶ一日

5日目の朝、私たちは十勝川温泉を出発しました。温泉でしっかりと癒された後、この日は北海道の文化と自然に触れる旅が続きます。途中で休憩を挟みながら高速道路を移動し、昼頃には「民族共生象徴空間ウポポイ」に到着しました。

ウポポイでは、まずシアターでアイヌの伝統芸能「イメル」を鑑賞しました。イメルはアイヌの歌や踊りで構成される芸能で、そのリズムや旋律が心に響き、アイヌ民族の文化の豊かさを強く感じました。シアターでの鑑賞後は、展示室を見学し、アイヌ民族の視点から見た6つのテーマに分かれた展示をじっくりと見て回りました。それぞれの展示では、アイヌの人々が大切にしてきた自然との共生、生活文化、信仰などが紹介されており、深い理解を得ることができました。

展示を見学した後は、各自でウポポイの園内を散策したり、様々なイベントに参加しました。イベントでは、弓矢体験やアイヌの民族衣装を着る体験が用意されており、参加者たちは楽しみながらアイヌ文化に触れることができました。弓矢体験では、アイヌの狩猟文化を実際に体験し、民族衣装を着ることで、その伝統的なデザインや素材感を感じることができました。

ウポポイでの学びと体験を終えた後、私たちは登別温泉へと向かいました。しかし、残念ながら天候は雨で予定していた地獄谷の見学は中止となり、そのまま宿泊先のホテルへ直行。北海道の食材をふんだんに使った美味しい夕食を済ませ、名湯登別温泉を堪能しました。

6日目: 雨から晴れへ、小樽の歴史と風情を堪能する一日

北海道研修旅行の6日目、朝から登別温泉は土砂降りの雨でした。ホテルの従業員の方々が雨の中、傘を差して見送ってくださり、温かいおもてなしに感謝しながら、私たちは次の目的地である小樽へと向かいました。

小樽に到着後、まず訪れたのは「旧青山別邸」です。到着時も激しい雨が降り続いており、傘を差しながらの入場となりました。旧青山別邸は、ニシン漁で財を成した青山家の豪奢な邸宅で、その建物や庭園には当時の繁栄の跡が色濃く残っています。土砂降りの中で見る庭園は、どこか幽玄な雰囲気を漂わせており、しっとりとした風情の中で邸内の見学を楽しみました。

邸内の豪華な調度品や緻密な建築様式を見学した後、昼食には「にしんお重」をいただきました。じっくりと煮込まれたニシンの甘露煮がたっぷりと盛り付けられたお重は、昔ながらの懐かしい味わいが感じられる一品でした。甘辛く煮込まれたニシンの柔らかさと風味豊かな味わいに、参加者全員が満足し、小樽ならではの伝統料理を堪能しました。

昼食を終えた頃には、雨が次第に止み、雲間から晴れ間が覗き始めました。天候が回復してきた中、私たちは小樽の町を自由に散策しました。小樽運河沿いを歩きながら、歴史的な建物や美しい街並みを楽しみ、ガラス工芸品やスイーツのお店を巡ったり、レトロなカフェでひと休みしたりと、それぞれが思い思いの時間を過ごしました。晴れ間が広がる午後の小樽は、町全体が明るくなり、風情ある景色を堪能できました。

夕刻には札幌に戻り、最後の晩を各グループで楽しむことにしました。それぞれが選んだレストランで、北海道の海鮮料理やジンギスカン、スープカレーなどの名物料理を味わい、旅の最後の夜を満喫しました。参加者同士の絆も深まり、笑顔が絶えない楽しい時間を過ごしました。

こうして、6日目の旅程は終了しました。雨から始まり、晴れへと移り変わる天候の中で、小樽の歴史と味覚を存分に楽しむことができ、北海道の魅力を再確認した一日となりました。

7日目最終日: 北海道の大自然に別れを告げて

いよいよ迎えた7日目、北海道研修旅行の最終日です。この日の札幌は、青空が広がり、旅の締めくくりにふさわしい爽やかな朝を迎えました。ホテルを出発する際には、大勢のホテルスタッフの方々が見送りに出てくださり、心温まるお別れの挨拶を受けながらバスに乗り込みました。

最終日の訪問地は「支笏湖」です。透き通る湖面と雄大な山々に囲まれた支笏湖は、北海道の自然美を象徴する場所です。湖畔に到着し、その静けさと美しさに包まれながら、私たちは最後のひとときをゆっくりと楽しみました。

バスに戻り、これまで7日間にわたって私たちを安全に運んでいただいたバスの運転手さん、そして北海道の魅力や文化を楽しく伝えてくださったガイドさんに感謝の気持ちを伝える時間を設けました。学生全員から感謝の気持ちを綴った色紙を手渡し、温かい拍手と共にお礼を伝えました。運転手さんとガイドさんも笑顔で応えてくださり、旅の間に築かれた絆を感じるひとときでした。

昼食には、北海道の味覚を詰め込んだ「カニ弁当」をいただきました。新鮮なカニの風味が口いっぱいに広がる贅沢なお弁当で、北海道の最後の味覚を堪能しました。

その後、バスは新千歳空港へと向かい、私たちは北海道の大自然に別れを告げました。空港で最後のチェックインを済ませ、無事に羽田行きのフライトに搭乗しました。機内から見える北海道の風景が少しずつ遠ざかるのを眺めながら、私たちはこの7日間の旅で得た経験や思い出を胸に、帰路につきました。

こうして、北海道研修旅行は無事に終了しました。壮大な自然、美味しい食べ物、温かい人々との出会い、そして数々の学びや感動が詰まったこの旅は、参加者全員にとってかけがえのない思い出となりました。またいつか、この素晴らしい地を訪れる日を夢見ながら、それぞれの生活に戻っていきます。


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