短期大学部・総合文化学科 │ 聖徳大学

【授業紹介】生活材料学「不織布」

21.03.11


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東日本大震災から10年 
犠牲となられた方々に深い哀悼の意を表するとともに、被災された方々と被災地の復興を願っています

 私のブログでは生活材料学の授業紹介として、織物、ニット、レースなどの衣服材料を取り上げたので今回は産業用途が広い不織布について紹介します。
不織布の製造方法は、①カード法などの乾式法、②紙の製法と同様な湿式法、③スパンボンド法、メルトブローン法などの紡糸直結法に大別されますが、いずれも繊維を一方方向やランダムに並べ、糸を経ることなく、直接、繊維状のシート、くもの巣状のウエブ、中綿状の短繊維のバットにします。さらに接合、融着、接着により強度を高めます。製造工程が短く、低コストなのでおむつなど使い捨て製品に用いられます。
 代表的な製品として、図1のマスクがあり、3層の不織布から構成されています。中側の第2層は熱溶融した繊維を高温高圧の空気で吹き飛ばし、極細の短繊維にしたメルトブローン不織布です。極細繊維が緻密に並んでいるので1/1000mm未満の小さなウイルスも捕集(ブロック)でき、しかも楽に呼吸ができます。しかしながら短繊維の極細繊維で強度が不足しますので外側の第1層と肌側の第3層のスパンボンド不織布が強度不足を補います。

 不織布製品は目的、用途に合わせて製品開発される車関係ではオイルフィルターや図2の車両内装材のように多種多様な不織布製品が製造されています。

また、図3はトンネル栽培用のスパンボンド不織布であり、ビニールとは異なり、通気性、透湿性、透水性があり、防風、防虫、保温効果により農作物の成長を促進します。

 以上、不織布の概要を紹介しましたが、生活材料学の授業では多数の図を含むテキストや動画を用い、わかりやすい授業と科学的な見方、考え方の学習を目指しています。
ファッションコース担当教員

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