短期大学部・総合文化学科 │ 聖徳大学

【授業紹介】アセンブリーアワー

19.09.02

みなさんこんにちは!
今日は聖徳教育の一つであるアセンブリーアワー(Assembly Hour)の授業をご紹介します。
アセンブリーアワーは日本語では「集会」という意味になりますが、さまざまな分野の先生に講話をしていただく内容となっており、各学期に1回程度あります。
講話のテーマは、先生自身の体験談や研究テーマに関するお話、大学生活の送り方等さまざま。
広い視野を身に付け、人としての土台を固めるための授業となっています。
その中で、毎年、組み込まれている内容が、建学の精神である「和」についての授業です。

建学の精神については、学園のホームページでも 詳しく紹介されていますが、ぜひそのエッセンスをご紹介させていただきます。

建学の精神の「和」は、本学の創設者である川並香順先生(現在の学長先生のお祖父様)が、学園の設立当初から大事になさっている考え方です。

川並香順先生は、岐阜県の光衆寺というお寺のお生まれで、大学を卒業された後、さらに広く社会に奉仕したいという思いで東京に出られました。
そして東京市等に勤務し、過酷な労働を強いられている労働者など、困難を抱える立場の人々を支援するお仕事をされていました。
(下の写真の胸像は右:香順先生、左:奥様の孝子先生)

その中で、大きな転機が、わずか2歳になったばかりのご長女が病気で亡くなったことです。
香順先生は、失意の底にありながらも、「我が子に注ぐつもりだった愛と夢を、すべての子どもに捧げられる教育活動に従事することが、自らの進むべき道」という強い思いに達したそうです。

そして教育の基本に置いたのが、聖徳太子が制定した十七条憲法の第一条「和ヲ以テ貴シト為ス」の考え方です。
香順先生は学問を通じて、聖徳太子の道徳や礼節などに対する思想の深さに感銘を受け、その思想を教育の基礎として、豊かな人間づくりを実現していきたいと考えました。

「人が生きていく上で最も大切なことは、人と人との関わり合いであり、そのことが社会全体が豊かになりうるか否かの鍵を握っている。学校で、人との関わり合いをきちんと教えていくことが大切」とお考えになっていたそうです。
家族、友人との付き合い、地域とのつながりや国を超えた交流等々、人と人との関わり合いは時代を超えて、とても大切なことですね。
(下の写真は右から、孝子先生、香順先生、聖徳太子、香順先生の御長男で第三代学長の弘昭先生。校舎の入口にお写真があります。)

香順先生は、実生活においても、誰にでも分け隔てなく気さくに接し、親切で、全ての人に愛情を注いでいたそうです。
「幸せの追求が人生であると人は言う。けれども、幸せは自分一人の幸福の追求の中からは生まれない。全ての人々の人生のために奉仕する以外に方法がない」という強い信念を持っておられ、自ら実践なさっていました。

このように、建学の精神「和」には、創設者、川並香順先生の教育や社会奉仕への思いが込められています。

このような講話を聞き、学生のみなさんは次のような感想を書いてくれました。
「聖徳大学の「和」の精神は、自分のことだけでなく、周りの人も大事に思う思いやりの精神であることを改めて理解した」
「豊かな人間というのは、川並香順先生のように辛いことがあっても他者のことを考え、実行できる人なのだと理解できました。私も聖徳大学の「和」の精神を強く意識して、地域貢献活動に今まで以上に積極的に参加して行こうと考えました」

総合文化学科では、全員が授業の一環として地域貢献活動に取り組んでいます。
この活動は、まさしく、川並香順先生の社会奉仕の精神と繋がっています。
最近は、「地域貢献活動がしたいので入学しました」という学生も増えていて嬉しい限りです。

もちろん、本当の意味での地域貢献というのは実際には難しく、私どもの取り組みはまだ初歩の段階ですが、活動を通じて多くの地域の方々との出会いがあり、さまざまな事を学ばせていただいております。

今後も、学生のみなさんの創意工夫を取り入れて、地域貢献活動を充実させて参りたいと思います。
聖徳祭でも地域貢献活動の様子を展示発表しますので、ぜひご覧くださいね!

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