【授業紹介】図書館情報資源組織演習2(図書館司書ブランチ)
19.03.18
みなさんこんにちは!
春の気配が濃くなってきて、だんだんと暖かさを感じるようになってきましたね。
まだ朝晩は冷えるので、風邪などひかないよう、お気をつけください。
さて、今回は久しぶりに図書館司書ブランチ向けの授業紹介をしたいと思います。
科目名は「情報資源組織演習2」です。
まだ「1」も紹介していないのですが、この秋学期に行われたのが「2」だったので、順番がアベコベになってしまいました(汗)。
また機会があったら春学期に行われる「1」の方についても紹介しますね。
さて、情報資源組織演習という科目ですが、この科目で学ぶ内容は端的にいうと、情報資源(=図書館で扱う資料)を後に利活用しやすいように整理整頓する(組織化)方法です。
以前に記載した、図書館司書資格紹介の記事にもその名前が登場していますので、参照してくださいね。
情報資源組織演習2は演習科目なので、演習が中心です。
理論は情報資源組織論で学びます。
情報資源組織演習2では主に「目録」の作り方を実践的に学びます。
「目録」と聞いて何を思い浮かべますか?
何か賞を受賞したときに、副賞の代わりに手渡される「目録」が思い浮かぶかもしれません。
「目録」は、「精選版 日本国語大辞典」にて以下のように説明されています。
① 書物や文書などの題目・項目などを集めて記したもの。
② 所蔵、展示、収録などのしてある品目や、所属している人名や、ものごとの段取りなどを書き並べたもの。「財産目録」「在庫目録」
③ 進物の品名や金銀の額を記したもの。
④ 進物の時、実物の代わりに、仮にその品目の名だけを記して贈るもの。
⑤ 一つの目的のもとに、多少とも体系的・網羅的に、多数の条項を集成した法規。式条。式目。法典。
⑥ 進物として、贈る金の包み。
⑦ 師から弟子に芸道・武術を伝授する時、その名目と伝授し終わった由を記して与える文書。
上記で記載した例は③や④に当てはまる場合ですね。
お相撲さんが勝ったときにもらえるのもこの目録です。
そんな「目録」ですが、図書館情報学的には意味が全然違います。
上記の定義の中では、もともと②の意味だったところから転じて①の意味となりました。
すなわち、図書が現代よりもっともっと価値があった時代、貴族や王様の財産を表すものとして目録がありましたが、現在は図書館の蔵書としてどのような資料があるかを示すものが目録と言われるようになりました。
以下の写真は秋学期に行われた授業風景です。
目録を作成する演習では、「日本目録規則」という目録を作る上でのルールに従い、資料ひとつひとつに対して目録を作成します。
演習問題への回答を板書して行い、それぞれに対して正誤や気をつけるべきポイントを解説します。
とにかくルールに従って正確に(しかも長い)書誌情報(資料に関する情報)を書く必要があるので、長いタイトルの本の場合なんかは気合いが必要です。
この演習が終わる頃には、膨大な量の資料を抱える図書館がどのように資料を整理整頓しているか理解できますよ。
普段利用している図書館もまた違った見え方がするはずです。
今はまだ春休み中ですが、4月から新学期がスタートします。
新2年生との再会、新入生との出会いが今から楽しみです。
*図書館司書ブランチは、平成31年度から「図書館司書・ITコース」になります。