心理・福祉学部 社会福祉学科 │ 聖徳大学

学科長コラム⑭「福祉」と「防災」と「顔の見える関係」

24.09.01


みなさん、こんにちは。

学科長の山田でございます。

涼しさのための冷霧

9月1日は「防災の日」です。
関東大震災が発生した9月1日は、教訓を伝えるため「防災の日」と制定されました。
 
近年、地球温暖化を背景に大規模災害のリスクが増大しています。地震、台風、大雨と自然災害が激甚化しているだけではなく、この7、8月は暑さも「災害級の暑さ」と言われ、熱中症で緊急搬送された人は76,000人という最高記録を示しました。まさに命に関わる「暑さ」になっています。

長崎県大村湾

7月に高校訪問で茨城県の古河市を訪れました。その当日、古河市は茨城県観測史上はじめての最高気温40度を記録したときでした。体温を遙かに超える気温。その時は汗もかかず、乾いたような強烈な暑さを感じましたが、熱中症も危うかったかもしれません。幸い、予定の3高校訪問も無事終了し早めに帰宅することが出来ました。

「インクルーシブ防災」という言葉があります。「福祉」と「防災」の領域を連結させた考え方です。高齢者や障害者など日常的にケアが必要な方を含めて「誰一人取り残さない」防災を実践しようという考えです(同志社大:立木茂雄教授「福祉防災学」参照)

災害が起こった際の対応として、政府による災害派遣福祉チーム(DWAT)等の活動がありますが、そうした公的支援だけではなく、地域での「おたがいさま」でつながるご近所関係も必要です。「お裾分けできるつながり」はあるでしょうか。危機意識の高まりを一時的なものにせず、個人や地域が日頃の心構えと行動につなげるには、地域住民で支え合うための「顔の見える関係」づくりが、改めて必要だと考えます。「あいさつ」から始まり、緩やかなつながりをつくっていきましょう。それが「セーフティネット」づくりになります。

山田研究室からのスカイツリー光景

9月も35度以上の猛暑日が予報されています。

熱中症警戒予報に十分注意して行動されてください。

秋学期もよろしくお願いいたします。

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