教員のコメントが新聞に掲載されました
24.03.30
社会福祉学科教員の横井です。
3月30日(土)の日経新聞の朝刊の記事に子どもの自殺予防に関する私のコメントが掲載されました。
記事は三浦日向さんという記者が書いたもので、文部科学省が24年度から子どもの自殺予防のための指導モデルを開発することを「子ども自殺予防授業モデル例示~相談の重要性教える~心身の不調把握早く」との見出しで報じています。
背景には29日に公表された警察庁の自殺統計に基づく厚生労働省のまとめで、2023年の小中高生の自殺者数が513人(小学生13人、中学生153人、高校生347人)と「危機的な状況」(厚生労働省自殺対策推進室)が続いていることがあります。
これに対し、学校現場での自殺予防教育について「どう教えたらよいかわからない」などの声があるといいます。
記事によれば、文部科学省は新たに開発するモデルで子どもの発達段階に応じた授業の展開例を示し、子どもが心の異変を示すサインを学び大人に相談することの大切さを教えるといいます。また、小中学生に配付されている学習用端末で健康観察を行うことも想定しているとのこと。
記事の最後に、「スクールソーシャルワーカーとして学校現場で自殺予防に携わってきた聖徳大の横井葉子准教授は『早期に専門家の意見も入れながら学校全体でチームを組んで、子ども一人ひとりが直面する悩みに取り組んでいくべきだ』と話した」と私のコメントが出ています。このようにコメントしたのは、教員が子どもの異変をキャッチしたとき、必要に応じて速やかにスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、地域の児童福祉の専門機関などと連携しながら、子どもが抱える問題の背景を整理し、解決を目指してチームで動くことの大切さを感じているためです。
自殺予防は、社会福祉学科のどのコースの学生にとっても避けて通れないテーマです。警察庁の自殺統計が公表されたことを機に、自殺予防について関心を持って学んでほしいと思います。また、授業でも積極的に扱っていきたいと思います。
文責:横井葉子
引用:日本経済新聞 2024年3月30日 朝刊 「子ども自殺予防授業モデル例示」
電子版記事(会員限定)
子どもの自殺予防で授業例示へ 文科省、学習端末も活用
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE235S30T21C23A0000000/