心理・福祉学部 社会福祉学科 │ 聖徳大学

福祉×心理:ふくしんりがくコラム④

23.10.10

みなさんこんにちは♪ 社会福祉学科で心理学を教えている宇佐美です。

福祉に役立つ心理学、福祉の視点から考える心理学、幸福や豊かさにつながる心理学、、、その名も ふくしんりがく についてご紹介します。※ふくしんりがく は宇佐美の造語です。正式な学問領域ではありませんのでご注意を。

今回のテーマは「傍観者効果」です。

傍観者効果とは、「助けが必要な状況において、周囲に人がいるにもかかわらず、援助が生じにくくなる現象」です。自分以外に傍観者がいることで、率先した援助行動が抑制されてしまう集団心理です。

例えば、、、

●  道に人がうずくまっているが、誰もその人に声をかけないから、自分も声をかけないでいる

☞☞他者が積極的に行動していないことで、事態は緊急性がないのだと考える多元的無知により、見て見ぬふりが起こります

クラスに仲間外れにされている子がいるが、自分がその子と仲良くしたら、周りからどう思われるかが心配で行動できない

☞☞自分が行動を起こした時に周囲からネガティブな評価をされることを恐れる評価懸念により、見て見ぬふりが起こります

組織の中で横行しているルール違反を自分もしてしまう

☞☞周りに同調し、同じ言動をすることで責任分散がおこり、見て見ぬふりが起こります

このような傍観者効果は、世の中で起きている事件、問題、いじめなどの背景に存在しているかもしれません。傍観者効果が起きていないか、自分が見て見ぬふりをしていないかを意識し、自分の信念に基づいた言動をとっていきたいですね。

では、次回のふくしんりがくコラムをお楽しみに♪

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