音楽学部 │ 聖徳大学

かがやく卒業生(15):たくさんの方に支えられて教員生活5年目〜聖徳からは教育実習生も

21.03.07

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こんにちは。
今日ご紹介する卒業生は、中学校で担任を持ちながら音楽を教えている、教員生活5年目のIさんです。聖徳大学からさほど遠くない中学校にお勤めのIさん、今年は音楽学部からの教育実習生を担当してくださったそうで…。

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――こんにちは。お忙しいところすみません。


〔 Iさんです〕

いいえとんでもないです。よろしくお願いします。

――あなたはピアノが本当にお上手で…例年ならピアノ専攻の学生が出演する新人演奏会にお出になったのでしたね。その後、先生になられて、今はどこにお勤めですか?

〔ピアノ調律師協会の新人演奏会に出演しました〕お世話になった藤井亜紀先生と

●●中学校です。

――そこはもしかして…聖徳の学生が教育実習でお世話になりませんでしたか?

はい!今年、音楽学部のMさんが実習でいらしたんです。

――オーボエのMさんですね。それはそれは!先輩の目から見て「M先生」はどうでしたか?

最初は緊張されていましたが、とてもよく準備されて、生徒に話す時も芯がしっかりしていらっしゃって。最後までたいへん頑張ってくださいました。

――お世話になりましてありがとうございました。さて、あなたは今年で教員生活何年目になりますか?

採用されて今年で4年目です。担任はずっとやらせていただいていて、今年は2年生です初任から3年間は1, 2, 3年生と持ち上がりました。

――もう卒業生を出したのですね。

はい。自分でも驚きましたが。おかげさまで、たくさんの方に支えられながら、3年間を通して同じ子どもたちの成長を見守ることができました。

ただ、去年はあと少しというところで突然「明日から休校です」となってしまいました。突然生徒と会えない日々が訪れたことの悲しみ、生徒と学校で会える日々がいかにかけがえのないものであったかを改めて実感しました。

その中で、卒業式の日を生徒と迎えられたことを本当に嬉しく思いました。当日初めて合わせる形となった「卒業生の合唱」、その日が初めてと思えないくらい卒業生の思いが伝わる歌声は忘れられません。

――それは思い出深い出来事になりましたね。今年はどうなりそうですか?

今年は歌うこと自体が授業で全くできないので、残念ですが卒業式でも歌えないと思います。ハミングすらダメと言われています。

――それは残念ですね。この1年はどのように授業をしたのですか?

休校期間中は課題を郵送していました。1回目の緊急事態宣言明けには、いろいろと制約がある中で、ギターやリズムアンサンブル、打楽器の活動をやりました。鑑賞もいくつか。

――自作の教材などそこにありますか?

《アイーダ》のプリントなどを作りました。《アイーダ》の授業はコロナ前からやっていたのですが、もう一人の音楽科の先生にいろいろご指導いただいて新しい展開をしてみました。大学で教具を作る指導を受けたのを思い出し、こんなのも作ってみました。

〔左:《アイーダ》のプリント、右:アイーダはこんな感じ?〕

――あら素敵。

生徒は表現する活動をすごく楽しみにしていて、「歌いたいです!」と言ってくる子も多くいます。制約が多い中でも、生徒が表現することの楽しさや喜びを少しでも得られる活動ができたらと考えました。

ギターについては、こんなのを作って、楽器にもシールを貼って押さえるポジションを覚えて、メロディー弾きに挑戦しました。「ギターまたやりたいです!」の声が多くありましたので、今度はコード弾きもやってみようかなと。ギターを授業でやったのは初めてだったのですが、予想以上にみんな楽しんでくれました。


〔ギターも教えました〕

あとは、《打楽器のための小品》をグループごとに演奏したり、創作も普段できないのでこのような教材を作ってやったりしました。いつもですと行事に合わせて合唱をたくさんやることになり、なかなかできない活動もあるのですが、今年はいろいろなことにチャレンジできました。

〔こちらは創作の教材〕

――地域の先生方の間で、教材や展開についての情報交換などはできていますか?

それが、今年は研修もなくなってしまって、市内の先生方とお会いする機会もなかったんです。平時ですと毎月研修会があるのですが。でも私は恵まれていて、同じ学校にいらっしゃるもう一人の音楽科の先生から、教材や授業の展開に始まって何から何までたくさんのことを日々教えていただきながら授業をすることができています。一人だったら、どうなっていたかわかりません。今の環境に感謝しています。

――それは素晴らしいですね。教えてくださる方が近くにいらっしゃると心強いですよね。さて、話は変わりますが、あなたは大学入学の時から教員志望でしたっけ?

高校生の時は、将来については漠然としていました。絶対に教員、というわけではなかったです。ただ、ずっとやってきたものといえば音楽しかなかったので。

――教員になると決めたのはいつごろですか?

遅いんですよ。大学4年の秋の、中学校教育実習がきっかけです。

――いや、遅いということはないと思いますよ。先日インタビューしたKさんは、先生になって2年目とおっしゃっていました。

そうですか! 私の場合は、実習でご指導いただいた先生の姿を見て、私もこういう先生になりたいな、中学校でやりたいな、と思ったことが大きいです。中学生と接する中で得たことや感動も、自分にとって大きな転機となりました。

採用試験は小学校を受験したのですが、結果を待っている間に実習があって、中学校に気持ちが動きました。そこからまた勉強を始めて、合格した時は本当に嬉しかったです。これは、自分の人生が変わった中学校教育実習でいただいたメッセージです。この時の初心を忘れずに日々過ごしていきたいです。

〔教育実習の思い出〕

――大学時代の印象に残っている科目や、今に生かせている活動などありますか?

一つだけではないですね。専門科目のカリキュラム全部が今につながっています。免許を取るための科目だけではなく、技能の面も丁寧に見ていただける環境がありがたかったです。

〔大学生活の思い出〕第九の夕べ・海外研修・学内の演奏会・卒業式後にクラスメイトと

――教員を目指す高校生や大学生に伝えたいことはありますか?

現場に入ると時間に余裕がなくなるので、教員という仕事に関係あるなし問わずいろんなことをしてほしいですね。自分が経験したもの全てが、後々まわりまわって自分の力になります。

また、今の状況においてはなかなか難しいと思いますが、教育実習やボランティアをはじめ、実際の学校現場で学ぶ機会がありましたら、積極的に学んでほしいと思います。教員というと、「たいへんだね」とか言われるのですが、ここでしか味わえない喜びがたくさんある場所ですよ。

――ありがとうございました。あ、Sさんが来ましたね。こんにちは。お互いのことを覚えていますか?ふたりはいくつ違いかな?
※Sさん(2021年3月2日のブログで紹介)

〔Iさん、松井孝夫先生、高松晃子先生の画面にSさんが合流〕

I: 3つですかね…。

S: 1年生の時、《カンターテ・ドミノ》を一緒に歌った記憶があります。先輩、私いま小学校6年生の担任をしていて、子どもたちに「今は中学校に入るための準備の時間だよ」と伝えているのですが、中学校に入るまでにこういうことができるといい、というのはありますか?

I: 言葉遣い…とかですかね。小学生のうちは年上の人とも友だちのように接すると思いますが、中学校ですと「先輩」になりますからね。礼儀とか、ちょっと気をつけておくといいかもしれないです。

S: ありがとうございます!

――Iさん、最後に、先生というお仕事のいいところ、好きなところを教えてください。

毎日子どもたちと向き合って、自分の未熟さやふがいなさを感じることも多いですが、こうして今自分がいられることは、生徒や周りの先生方をはじめ、多くの方々の支えがあってこそのものです。ふとしたときに子どもが何かを返してくれると、やっていてよかったなと思います。その感動や喜びは何にも代えられない、この仕事でしか得られないことだと思います。

――ありがとうございました。これからもぜひ、先生を続けてください。聖徳の学生が教育実習でお世話になることがありましたら、またよろしくお願いします!

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