「音楽キャリアデザインⅠ」にゲスト講師~震災復興と“音楽の力”について考える~
20.12.19
皆さん、こんにちは。
11月25日のブログでご紹介したように、音楽学部1年生のスタートアップ科目「音楽キャリアデザインⅠ」が行われています。
12月4日のMS Teamsによるオンライン授業には、ゲスト講師として、仙台フィルハーモニー管弦楽団のチェロ奏者、山本純先生をお迎えしました。
2011年3月11日の東日本大震災発生以来、自ら被災しながらも演奏で被災地を支援してきた仙台フィル。震災からまもなく10年を迎えようとしている今、「復興コンサート」を数多く経験されてきた山本純先生から実体験に基づくお話をうかがい、改めて音楽の力について考えることを目的とした授業でした。
遠隔地からも授業で講演していただけるのは、オンライン授業の大きなメリットですね。
【テーマ】
仙台フィルによる東日本大震災復興支援
~演奏者の立場から感じる音楽の力のもつ可能性~
オンライン授業中の画面より、山本純先生と授業担当の山本まり子先生
震災当日の仙台フィルの状況、「復興コンサート」を始めるまでの楽団員の皆さんの苦悩、音楽の力を実感しながら「復興コンサート」を継続してきたこれまでの道のりなど…。山本純先生は、次の3つの時期に分けてお話してくださいました。
①被災された方々が避難所として使われた体育館で過ごしていた頃
②仮設住宅で過ごしていた頃
③災害公営住宅ができてから
それぞれの期間に、人々の心に音楽がどのように響き、どのような輪が広がっていったのか、そして音楽家はそれにどのように対応したのかなど、具体的なお話でした。
音楽は個人の心に働きかけるだけでなく、人々のコミュニティの広がりや強さにも大きな影響を与えたというお話は、学生たちの心に深く刻まれたようです。質疑応答も活発に行われました。
この科目は1年生のスタートアップ・プログラムですが、この日は他の学年の学生や大学院生、音楽学部の先生方など、多くの人が参加し、熱心に耳を傾けました。
授業の感想や山本純先生への御礼の言葉も非常に多く寄せられました。以下はそのうちのごく一部です。
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「東日本大震災の時、私は小学3年生だったのですが、テレビやラジオで音楽を耳にしたことで沈んでいた気持ちが明るくなっていったのを覚えています。それほど音楽には大きな力があるという事を今回の山本純先生のお話を聞いて改めて感じました。」
「私も音楽を通して、誰かの心に響き、誰かを癒せるような音楽家を目指したいと思います。そして、何事にも挑戦していきたいと思いました。ありがとうございました。」
「「音楽は伝えないとなくなってしまう」という言葉がとても印象に残っています。今何気なく聞いている昔の音楽も、今までたくさんの人が伝えてきてくれたから残っているということを改めて感じ、自分が目指す教員像に「音楽を伝える」という新たな目標が加わりました。知識をつけ教える立場に立ち、音楽を魅力と共に伝え続けていきたいと感じました。」[下に続く>>]
「演奏を聴くことや歌うことは、その場の雰囲気を明るくするだけではなく、新しいコミュニティや人間関係を築くことへの手助けにもなると知りました。今勉強していることが誰かにためになることがあるのではないかと嬉しく思ったと同時に、学んでいることを生かして行動できる人間になりたいと思いました。」
「悲しみや不安を抱えてる人などの為に音楽の力を使って元気にさせることができた話を聞き、自分も音楽を通して人を幸せにできる人になりたいと改めて思いました。」
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貴重なお話を伺い、学生たちも音楽を学ぶ意味について真剣に考える機会となったようです。
山本純先生、お話をありがとうございました♪
✿お問合せ:聖徳大学音楽学部事務室 Tel. 047-703-0111
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