心理・福祉学部 社会福祉学科 │ 聖徳大学

研究紹介:養護教諭の多職種連携教育モデルの構築

24.12.11

こんにちは。宇佐美です。今回は、社会福祉学科の小林先生、横井先生、湯原先生と共に行っている研究についてご紹介します。

私たちは、「養護教諭の多職種連携教育モデルの構築」をテーマに、文科省の科研費の助成を受けて研究を行っています。

この研究の一環で、日本養護教諭教育学会第32回学術集会にて、「養護教諭の多職種連携コンピテンシーの育成ーみんなで考える!入職後の課題解決に生かせる教育プログラム」をテーマにワークショップを行いました。

養護教諭は、「チームとしての学校」における多職種連携においてコーディネーターとしての中核的役割を担うことが求められています。しかし、養護教諭の多職種連携力は現場経験に委ねられている部分も多いのが現状です。そのため、私たちの研究では、養護教諭養成課程から採用後研修まで接続した多職種連携力の育成を実現する教育プログラムの構築を目指しています!

今回のワークショップでは、「若手養護教諭の多職種連携において優先度の高い力(コンピテンシー)は何か」、「そのコンピテンシーを育成するためにどのような教育が必要なのか」について、現任の養護教諭の先生方や、養護教諭の養成教育をされている先生方と一緒に話し合いを行いました。養護教諭コースの3,4年生の学生7名と助手の渡部先生も参加しました。

養護教諭の多職種連携に必要な力として、「他職種の専門性を理解した上での専門的な対応力」「根拠をもって周りに働きかけるためのアセスメント力(養護教諭の専門性の強化)」「対応や方法を可視化する力」などが挙がり、教育プログラムとしては、「若手養護教諭の困難事例を扱うケースメソッド」「多様な専門家から話を聞くプログラム」「多様な専門職の卵(学生)同士のケースワーク」などが挙がりました。

聖徳大学では、学部学科に跨るフィールドリンケージ科目において「多様な専門職の卵(学生)同士のケースワーク」等が実践されており、その重要性を再確認するとともに、更に必要な教育プログラムについても気づきができるワークショップとなりました。

参加した学生からは、「連携をとるためには、養護教諭自身が専門性を高めないといけないことに気づきました」「現任のベテラン養護教諭の先生方の意見が聞けたことが貴重でした」「学会ボランティアスタッフとしても携わり、学会の様子を初めて知ることができ良かったです」 といった感想が挙がりました。

この研究は、養護教諭の小林先生と湯原先生、スクールソーシャルワーカーの横井先生、心理カウンセラー・精神保健福祉士の宇佐美と、まさに多職種で行っている研究であり、このような研究の取り組みを学生に示していくことも、一つの多職種連携の在り方であるとも実感しました。

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