学校救急看護:清潔・罨法
24.05.04
みなさん こんにちは。社会福祉学科の湯原です。
養護教諭コースでは、2年生になると演習授業が増えてきます。1年次の専門科目で学んだ知識を基盤に、実技を身に付けます。
先日の学校救急看護の授業では、スタンダードプリコーションに基づく「手袋のつけ方・外し方」について演習しました。養護教諭は嘔吐物の処理や出血の手当て等、手袋をつける機会が多いです。感染を予防するとともに、子供に不安を与えないよう、スムーズに付け外しできることが求められます。
罨法の授業では、『冷罨法』の一つとして、氷のうづくりと冷却の効果について体験しました。
学校における救急処置の目的は、傷病の悪化防止・苦痛の緩和・不安を軽減です。打撲や捻挫、発熱、出血等に見舞われた場合、痛みを和らげ、炎症を抑える効果がある冷罨法は、保健室でも頻繁に取り入れる処置となります。冷却の効果を理解し、適切な方法で冷やすことの重要性を学びました。
お互いに氷のうを当てて、体の部位によって感じ方が違うこと、長時間冷やすことで、冷やした部位だけでなく全身が冷えること、腕を冷やすと指の末端まで冷えることなどを体験的に学びました。必要な処置ではありますが、冷やし過ぎに留意することや、子供の立場に立ち、本人の気持ちや意思を確認しながら手当をすることの重要性を学びました。
医学的根拠に基づく正しい手当てを冷静に行うことと、対話的で親身なケアを基盤とした養護的な対応をすること、この両面を調和させて行うのが養護教諭です。演習を通して、手当や指導をうける子供の立場に思いを馳せられる養護教諭になってほしいなと思います。