宮本益光客員准教授の公開講座が行われました~声楽家のための日本語音声学入門~
22.10.24
みなさん、こんにちは。今回は、10月15日(土)に行われた宮本益光客員准教授の声楽公開講座についてのご報告です。
宮本先生は、皆さん良くご存知のように、素晴らしい声楽家であるだけでなく、音楽の様々な分野でも活躍されている方です。そのいくつかをご紹介しますと、オペラの訳詞者、作詞家、作曲家、オペラのプロデューサー、合唱指導者、作家等々。今回は日本歌曲を演奏する際の、日本語の音声に注目してお話をしてくださいました。
はじめに、受講者がそれぞれ用意した歌曲を、大野真由子先生のピアノのもと演奏しました。
その後宮本先生からは、「この作詞家や作曲家について知っていることを教えてください。」と質問がありました。受講者たちも勉強してきたことを述べますが、宮本先生からの質問はどんどん深くなってゆき、皆途中で「・・・」。
宮本先生からは「作品を知る手立ては、作詞家や作曲家をもっと知ることから始まりますよ。」とのアドヴァイスがあり、日本の声楽作品史における、それぞれの作詞家や作曲家の位置などの詳しい説明がありました。
その後、日本語で歌唱する際の、子音や母音の扱いなどについて丁寧なご指導がありました。
そして、最後に宮本先生からは、「音声学としての知識や技術を身につけただけでは良い歌唱とはならず、言葉の意味から生まれるものと共に表現することで、初めて生き生きとした歌唱になるのです。」というお話がありました。
質問コーナーでは、声楽を勉強している高校生から子音の扱いについての質問が…。
宮本先生からは「すでに音声に興味を持って勉強しているところが素晴らしいですね。」
とコメントがあり、続いて具体的なアドヴァイスがありました。
受講した学生の感想を聞いてみましょう。
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Tさん(1年生)
初めて公開講座を受けるので、前の一週間はずっと緊張してしました。これまでの先生方の講座では、主に発声や呼吸法のご指導があったので、私もそのつもりで備えていましたが、宮本先生は少し違いました。作曲者について、歌詞について、そして日本語の音声学についてのお話を聞き、母国語で歌うからこそのポイントがあるのだなと思いました。
練習のときにはどうしても発声のことばかりに意識が向きがちですが、これからはその歌の詞を自分がどう歌いたいか、どう歌えば聴く人に伝わるのかにも意識を向けて練習していこうと思います。
Oさん(4年生)
緊張しましたが、声はいつも通りに出て、見られている状況でも表現や情景を意識して歌うことが出来たと思いました。
Sさん(4年生)
今回の公開講座では、歌唱表現を徹底的にご指導いただきました。作曲家や曲の背景、言葉の発音など細かなところまでみていただき、とても勉強になりました。普段の練習ではそこまで分解して分析できていなかったと気付かされた良い機会でした。曲を勉強する上で、楽譜に書いてあることはもちろん、書いていないところまで想像力を膨らませ、丁寧に読むことが大切なのだと再認識しました。良い表現に繋がるように頑張ります。
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島崎智子(声楽研究室)
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さて、今年度最後の声楽公開講座に登場されるのは甲斐栄次郎客員教授です。
「ゆるがない基礎力を身につける」をテーマに、11月12日(土)13時より奏楽堂にて行われます。
どうぞ奮ってご来場ください。
※事前のお申し込みが必要です。
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