教育学部・児童学科 │ 聖徳大学

子どもたちの読書を支える環境とは

26.10.02

皆さんこんにちは!今年は秋の訪れが例年よりも早いように感じます。秋と言えば食欲の秋、スポーツの秋、と色々ありますが、今回は読書の秋にちなんで、子どもたちの読書を支える環境について考えてみます。(写真↑聖徳大学川並弘昭記念図書館にはこども図書館があり、絵本がたくさんあります。)

 

読書は子どもたちの発達に良い効果をもつと考えられ、実際にその効果が検証されてきました。

絵本や本には日常会話で触れることの少ない多様な語彙が含まれ、さらに、その語彙を魅力的なストーリーの中で経験できることが、子どもたちの「生きたことばの力」を育むと考えられています。

また、いつも変わらず安定した世界を提供してくれる絵本や本の世界は、子どもたちが自分のペースで、細部までとことん味わうことを可能にしてくれます。

 

何度も同じ絵本を「読んで!」と持ってくる子どもの姿は、次々と新しい情報を「消費」しがちな時代に、何度も何度もその世界を「味わう」経験ができる絵本や本の魅力を教えてくれているように思います。

では、こうした子どもの読書を支える環境とはどのようなものでしょうか。

 

子どもの手に届くところにたくさんの絵本があったり、身近に図書館や本屋さんがあったりといった物理的な環境をイメージする人も多いかもしれませんが、実は、本を一緒に楽しみながら読んでくれる人がいる、図書館や本屋さんに連れて行ってくれる人がいる、といった人的な環境も大切です。

例えば、絵本の読み聞かせは、文字の読めない子どものために、大人が読んであげることをイメージする人が多いかもしれません。

でも、文字が読めるようになったばかりの子どもたちにとって、文字を読みながら、お話の世界に浸ることは簡単ではありません。

 

子どもたちが絵本や本の世界を存分に楽しむためには、大人のサポートが大切なのです。また、ベネッセ教育総合研究所の幼児期から中学生の家庭教育調査・縦断調査(2012-2022)では、小学校低学年の頃に、本の内容について話し合ったり、感想を言い合ったりする「読書体験共有」の多さが、小学校高学年でのひとり読みにつながることも示されています。

 

このように「本を読みなさい!」と言うだけでなく、一緒に楽しんでくれる大人の存在が、子どもと絵本や本をつなぐために大切な環境の1つといえます。

皆さんもぜひ、好きな絵本や本を友達と紹介し合ったり、一緒に読み合ったりしてみてくださいね。

(児童学科 准教授 齋藤有)

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