【授業紹介】社会・環境と健康Ⅰ:公衆衛生学研究室の授業から
21.09.02
今回は、社会環境と健康Ⅰの授業を紹介します。
憲法25条にも、国の努力義務として公衆衛生の向上が定められているので、皆さんも公衆衛生ならどんな内容なのか見当がつくと思います。
でも、管理栄養士課程では、皆さんが思い浮かべる衛生学や公衆衛生学という科目名ではなく、「社会・環境と健康」という名前になっています。
これは、もともとの衛生学・公衆衛生学に含まれていた栄養や食品衛生に関する内容は、公衆衛生学や食品衛生学で詳しく習うからです。
社会・環境と健康には、今回紹介しているⅠ以外にも、ⅡとⅢがあり、別に、実習科目である公衆衛生学実習もあります。相当深く勉強することがわかりますね。
社会・環境と健康Ⅰでは、病気が発生するリスクに関して研究する疫学の方法について学ぶことも、その大切な目的です。
受験サポート情報でも紹介しましたが、世界には鉄に関連する医学系の論文だけで23万件もあり、ある種のビッグデータです。論文自体をデータとして研究する方法をメタアナリシスといいますが、その結果、貧血のない鉄欠乏でも疲労感を招くことがわかりました。
詳しく知りたい人は、受験サポートの「疲れには鉄分補給を」を見てください。
メタアナリシスは管理栄養士国家試験ガイドラインの項目になっていて、社会・環境と健康で学びます。この写真は、対面で行なっている授業風景です。対面授業のメリットは、教員やクラスメートの様子がよくわかり、皆で勉強しているのだと実感できることだと思います。
現在、新型コロナウイルス対策のため、2021年度の社会・環境と健康Ⅰ講義科目は主にオンライン授業になっています。
オンライン授業のメリットは、使い慣れているパソコンでそのまま授業が受けられることです。
クラスメートが授業に参加していることも、オンライン授業の画面からわかります。
対面授業で授業資料を配るのはどうしても手間がかかりますが、オンライン授業では授業のサイトにアクセスするだけで済みます。
次の写真は、対面授業と同じ内容のオンライン授業の一コマです。
授業のチャットやクラスメートのウィンドウもあるので、画面いっぱいより少し小さくなります。
写真では動きませんが、オンライン授業では、アニメーションで強調するところがポップアップし、赤丸で示したレーザーポインターも普通に使えます。
ある意味、対面授業よりも見やすく、聞きやすいと思います。困ったことや質問があればチャットですぐ教員と話が出来ます。
対面授業では出来なかった授業の見直しもできます!
上の写真からわかりますが、赤のレーザーポインターで指した菱形のマークが、6つの研究データを合算した結果です。
個々の研究では、はっきりしませんが、メタアナリシスの結果、鉄剤が疲労を減らすことがわかります。
食事による鉄不足の解消には、受験サポートサイトの「受験生応援:食事で貧血を防ごう~鉄栄養の話」とその2を是非見てください。