【授業】調理学実習Ⅳ
20.06.23
皆さんこんにちは!!
コロナ騒動で大変な日々が続いていますが、このブログを読んでくださる方は頑張って
おられる事と思います。
人間栄養学科では、講義のオンライン授業は5月8日から始まっていたのですが、
実験・実習のオンライン授業もついに今週から開始されました!
調理学実習Ⅳについて紹介します。
この科目は2年生対象の科目です。
私たちが日頃摂取する食物について、頭と手の両方使って調理を体験しながら、化学的・物理的に
理解しよう、という科目です。
オンライン実習は初めてなのですが、普段の実習と同じ気持ちで、学生が目の前にいる
つもりで実習に臨みました。
対面授業と違うことは、今回は実習のためのプリントをあらかじめ、Moodle(オンライン学習用ソフト)で学生に開示しておいたことです。
学生はそれを印刷して実習の準備することができます。
第1回目は「だしの旨味成分」についてです。
汁物や煮物など、和食に欠かせない「だし」
なぜ、人間は美味しいと感じるのでしょうか。
6種類の和風だしの実験を通して、科学的に学んでいきます。
☆まず、実習を始める前に、教員がだしの旨味成分について講義し、実験方法を説明します。
鰹節の旨味成分はなんだったかな?1年時に調理学で学んだ範囲から、もっと詳しく掘り下げていきます。
昆布や煮干しについては??
普段なら対面授業なので、学生にどんどん質問を投げ掛けますが、オンライン授業では難しいですね…。
☆講義と実験方法説明終了後は、いよいよ実験を開始です!
まず、だしの調製から始めます。
学生がいないので、助手が学生役をします。
本物の学生には、画面ごしに自分が実験しているつもりになってもらいます。
今回勉強するだしの種類は、
鰹節一番だし、鰹節二番だし、昆布だし、煮干しだし、混合だし、だしの素の6種類です。
1年次の調理学実習Ⅰ.Ⅱで勉強したことを思い出しながら、各種のだしを調製します。
だしの種類によって、調製法は少しずつ異なることを知っていますか?
みなさんはどのだしが好きですか?
みなさんがパソコンの前でも、実験をしている気分になれたら嬉しいです!
☆今回はイノシン酸という旨味物質に着目して定量します。
イノシン酸はどのだしに一番多く含まれているでしょうか?☆今回はイノシン酸という旨味物質に着目して定量します。
だし汁を希釈して、分光光度計という機械で吸光度を測定します。
学生は、検量線から各だしのイノシン酸濃度を計算します。
測定した吸光度を画面越しに学生に提示します。
6種類のうち最も値が高かっただし汁は、どのだしだったと思いますか?
鰹節一番だしでした!それはなぜだと思いますか?
☆次はアミノ酸の定性反応を、ニンヒドリン試薬を用いておこないます。
まず、試験管に各だし汁を入れ、突沸防止の沸騰石とニンヒドリン試薬を入れます。
続いて、各試験管にニンヒドリン溶液を加えます。
ガスバーナーで15秒ほど加熱・沸騰すると……
こんなに綺麗に発色しました!!!!
ニンヒドリン溶液とは、アミノ基に反応し紫色になる液体です。
ということは、アミノ酸を多く含むだし汁に良く反応を示すということです。
結果はこの画像を見て分かる通り、鰹節一番だしとだしの素が濃い紫色をしていますね!
教員側が提示するデータはここまでです。
ここから学生は、ニンヒドリン反応の意味を考え、各だしが含有するアミノ酸量を推定します。
☆最後に学生は、自身が実験したつもりで、実験結果をまとめて、レポートを仕上げ、
Moodleにて提出します。
これで今回の実習は終了です。
今回はだしの旨味成分の実験でしたが、他にも砂糖やお豆、でんぷんの実験など
様々な実験を行っています!
コロナが落ち着き、オープンキャンパスで来校できるようになりましたら、
是非、人間栄養学部の体験授業を受けに来てください!
楽しい授業をご用意してお待ちしております。
みなさんにお会いできる日を楽しみにしております!!