卒業生から:「特別養護老人ホームで働く管理栄養士」その1
19.05.20
現在卒業後7年、特別養護老人ホームで勤めています佐々木麻衣(人間栄養学部9期生)です。
高校の進路選択の際、「食事・栄養は生きる上で欠かせないもの!管理栄養士という国家資格があるから目指してみたら?」という母の一言で管理栄養士を志しました。
大学を卒業後、管理栄養士を取得し給食受託会社を経験し、現在は創立40年目の特別養護老人ホーム(定員120人)で念願の施設管理栄養士として日々奮闘しています( •̀ᄇ• ́)ﻭ✧
主な業務内容は給食管理と栄養管理です。
日々の食事の形態や禁忌食品への対応を行っています。栄養管理としてミールラウンド(食事観察)、全ての入居者のカンファレンスに参加するなど臨床的な業務を行っています。
デイサービスでは集団小講話“おいしいおはなし”を月に1回30分実施しています。
【“おいしいおはなし”の様子】
【“おいしいおはなし”のリーフレット】
さらに、広報誌“食&栄養 おいしいお知らせ”として食べる楽しみを主なテーマに年に4回発刊、施設内の各ユニットに掲示しています。
【広報誌“おいしいお知らせ”春号】
おいしいおはなしでは、毎月テーマを決めて「5月:新茶の栄養って?」「6月:食中毒―消費期限とは、賞味期限とはー」「8月:水分の大切さ~命の水~」「12月:おいしい去痰剤の効能」というように、前半の15分間は食べる楽しみについて食材の栄養や調理法を交えたお話をします。
後半15分間は参加しているデイサービス利用者1人ひとりに「今日の朝食は何を食べましたか?」と尋ねます。
ねらいは“在宅利用者の朝ご飯の実態”を知るためです。食材の色を“白・赤・黒・緑・黄”の5つに分類してホワイトボードへ貼り、最後には5色を花びらに見立てて大きなお花を咲かせます。朝からしっかりと、時には食後のフルーツも含めてバランスよく召し上がっている方が多く、元気の源はやはり食べることなのだと感じます。
最初のころは約30人を前に、手足が震え一方的に原稿を手にお話しすることしかできませんでしたが、人生の大先輩である利用者はそんな私の様子を汲み取って温かい反応を示してくださいます。
そのおかげで、最近は徐々に会話をしながら進めることができるようになってきました。一歩一歩、経験を積み重ねる毎日です。
※写真の掲載については、事前に本人の承諾を得ております。