人間栄養学部・人間栄養学科 │ 聖徳大学

尿酸とプリン体

18.11.22

生理学実習Ⅱでは、血清中の尿酸値を測定しました。

尿酸は、プリン体の最終代謝産物で、ヒトの体内ではそれ以上分解できません。血中の溶解度が7.0mg/dLしかないため、この濃度を超えてしまうと結晶化してしまい、その場所に炎症を引き起こす元となります。夜間寝ている時に結晶化して炎症を引き起こすことが多く、激しい痛みで目を覚ます「痛風発作」につながります。尿中に増加して尿路結石、腎障害の原因となることもあります。

プリン体とは —————
食物の中に含まれる物質で、栄養素としては取り上げられないもののひとつに「核酸」があります。核酸はDNAやRNAを構成している物質で、その構成単位をヌクレオチドといいます。ヌクレオチドは、リン酸、リボース(糖)、塩基の3つの部品からできており、塩基にはA、C、G、T、Uの5種類があります。塩基はその基本構造から2つに分類され、A(アデニン)とG(グアニン)をプリン塩基、C(シトシン)、T(チミン)、U(ウラシル)をピリミジン塩基といいます。DNAが2重らせん構造をとるときには、プリン塩基とピリミジン塩基がA-T、G-Cというように相手を決めてペアになります。これを相補的塩基対といい、この規則性がDNAの複製やRNAへの転写などの際に、情報を正確に書き写す(コピーをとる)という重要な働きをしています(生物の教科書に載っている「シャルガフの法則」もこの相補的塩基対の産物です)。

この核酸は貯蔵されない物質で、必要なときに必要な分だけ作られ、不要になるとすぐに分解されます。ピリミジン塩基は、最終的に水と二酸化炭素とアンモニアになるのですが、プリン塩基(AとG)は尿酸にまでしか代謝されません。


体内でたくさんの細胞が壊れる時、たくさんの細胞を外から取り込んだとき(食べ物のほとんどは「細胞」です)には、核酸の分解が進むので尿酸値が上昇します。
男性で、肥満があり、大食い、飲酒、ストレス、脱水、循環不全などが加わると高尿酸血症や痛風発作を起こしやすくなります。飲み会が増えるこれからの季節、皆さんのお父さんたちは大丈夫でしょうか…?

(医科栄養学研究室)

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